始まりは、弊社情報サイトNetIBへの問い合わせからだった。
「・・・『福岡食肉市場』も福岡市から毎年10億円の支援を受ける団体であり、報告上は補助金を使い切ったようにしていますが、毎年1億円の純利益を上げ、それをそのまま積立て、資産総額は10億円を超えています」との内容だった。
他に問い合わせもあったことから早速調査取材を開始。
福岡食肉市場側は快く取材調査を受けてくれた。
同社の2012年3月期の売上高は約153億円。11年3月期の約138億円から業績は増収している。理由としては九州産のブランドの確立が好評を得ている事や、昨年の東北大震災の影響で、九州地区での取扱を流通市場にシフトした事が挙げられる。
コスト意識も高く、営業損益段階で1億5,831万円、当期損益は7,221万円の利益を計上し増益を果たしている。また、純資産比率は77.34%と高く、借入金月商比率は0.06カ月、同依存率も5.64%とそのほかにも申し分ない数字が並ぶ。(同社財務状況)
見ていただくとわかるように、財務内容はすこぶるよい。だが、固い経営基盤の裏側には市からのバックボーンがあった。
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