ある建設資材会社の経営者から「福岡市内の知人である生コン販売会社から、『生コンを少しでも良いから買って欲しい』と嘆願されたが、当社では扱っていないので丁重にお断りした。理由を聞くと、震災の影響により建設資材が不足していることを受け、現場がストップしてしまって生コンが動かないという。非常に困惑していたが、『資材供給が落ち着くまで待つしかないでしょう』と励ました」という現状を聞いた。

　さて、今後４月後半から５月初旬にかけて、住宅建設資材の供給体制は『安定していく』というのが大方の見方であるが、「それは楽観しすぎ。まだしばらく資材確保は厳しい。施主には、『申し訳ない』とお詫びするしかない」と中堅住宅販売会社の幹部のコメント。

　また、一部でささやかれている買占めを行なっている企業の存在については「それは多分ないと思う。私の知る範囲だが、本当に生産が追いついていないために資材不足に陥っている」と続けた。

　住宅建設資材不足の２次的な被害が、福岡地区の生コン業界にも起こっているのである。

【河原　清明】

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