ネットアイビーニュース

NET-IB NEWSネットアイビーニュース

サイト内検索


カテゴリで選ぶ
コンテンツで選ぶ
会社情報

経済

シンガポールの観光産業が絶好調(後)
経済
2012年2月 7日 16:00

<長期的戦略で奏功>
 カジノ構想が立ち上がったのは、1985年。治安悪化の不安などから当初、反対意見も多く、何度か挫折を味わったが、2005年に、議会がカジノ解禁を決定。06年2月に内閣が承認し、カジノ管理法案が国会を通過した。

 米系のラスベガス・サンズ、マレーシア系のゲンティン・シンガポールが営業権を取得し、2010年、まずユニバーサルスタジオシンガポールと併設したリゾート・ワールド・セントーサがオープンし、続いて、マリーナ・ベイ・サンズが続いた。
外国人に対してはカジノ入場無料となっているが、地元シンガポール人には、100シンガポールドル(約6,500円)を徴収するなど、観光客向けの仕様。事前の徹底したリサーチが功を奏し、治安悪化の兆しはまったくないという。

 カジノを含む観光政策の成功には、中長期的なビジョンを明確に描き、国を挙げて振興策を打ってきた政治リーダーの優秀さと、観光企画の目新しさ、中国、マレーシアなど周辺国を巻き込んでの大規模な取り組みが背景にある。

<計画に基づく都市づくり>
0203_s_2.jpg 「ツアリズム・イズ・エブリワンズビジネス(観光業はみんなの仕事)」「シティ・イン・ガーデン(ガーデンの中に息づく都市)」などのスローガンのもと、計画に基づく都市づくりを行ってきた。カジノの成功に満足するのではなく、今後のプロジェクトも目白押し。
MBSの周辺に大規模な植物園を作るプロジェクト「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」が、今年前期には開園予定。シンガポール動物園では、「ナイトサファリ」と合わせて、川をテーマとしたアジア初の試み「リバーサファリ」(動植物をボートの上から観察できるサファリ)を計画するなど、観光都市として、続々と企画を立案、実現の方向へ進んでいる。
 多民族国家で、英語、中国語、マレー語、タミール語と、4つの公用語が飛び交うシンガポール。国土が狭く、資源が少ないがゆえに、戦略と知恵でグローバル社会を勝ってきた。

 日本の観光産業がヒントにできるところも少なくない。日本の国土面積は、シンガポールの約611倍。単純に考えると、開発できる観光資源は、シンガポールよりも多いはず。国、自治体のリーダーたちの優れたリーダーシップと、企画立案、実行力に期待したい。

(了)
【岩下 昌弘】

≪ (前) | 


*記事へのご意見はこちら


※記事へのご意見はこちら

経済一覧
経済
2012年12月14日 15:01
経済
2012年12月14日 11:47
経済
2012年12月13日 15:04
経済
2012年12月13日 11:38
経済
2012年12月12日 15:06
経済
2012年12月12日 11:31
経済
2012年12月11日 15:16
経済
2012年12月11日 11:32
経済
2012年12月10日 15:02
経済
2012年12月10日 11:32
経済
2012年12月 7日 15:04
経済
2012年12月 7日 11:36
経済
2012年12月 6日 15:11
経済
2012年12月 6日 11:30
経済
2012年12月 5日 15:23
経済
2012年12月 5日 11:30
経済
2012年12月 4日 15:15
経済
2012年12月 4日 11:37
経済
2012年12月 3日 15:08
NET-IB NEWS メールマガジン 登録・解除
純広告用レクタングル

2012年流通特集号
純広告VT
純広告VT
純広告VT

IMPACT用レクタングル


MicroAdT用レクタングル