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コダマの核心

資本ファンド&再生ファンドビジネスの終焉(後)~ネクスト・キャピタル・パートナーズの企業研究から
コダマの核心
2012年2月24日 16:00

<間隙ビジネス>
 S社といえば、松尾建設と双壁の九州一のゼネコンであった。このS社が倒産の憂き目に立たされた。地元・大分で大騒ぎである。とくに地元トップのS社に対しては、メイン金融機関の大分銀行はハタと困った。「会社更生法などの法的処理をすれば、取引業者の連鎖が発生する。地元への影響は大きいぞ。どう対策を練れば良かろうか」と慌てまくっていた。「一般債権者への連鎖を防ぐ事業再生の道は?」――これは難問であったのだ。
 大分銀行にとっては、未知の世界である。ここでN社の出番、チャンス到来であった。N社が「一般債権者には迷惑をかけない事業再生」を説けば、「なーるほど、そういう再生スキームがあるのか」と感動してくれる。金融機関も応分の債権カット(借入金圧縮)に応じてくれた。

 次の第2次生え抜き内閣は小粒になった。これ以上の人材は払底している。第2次内閣(経営陣)で失敗すれば、社員たちはみんな逃げだすであろう。だが小粒には小粒の貴重さがある。N社が経営の原理原則を叩きこめば、それを忠実に遂行する。「デベロッパーの仕事をするな!!」といえば、命令通りに動く。手堅く小口工事を拾い集める。資金立替をしなくて済むからである。
 結果として、【資料2】に見られるように10年、11年の決算はV字回復を果たせたのである。転売できる価値がつくようになったのだ。

 07年2月、N社がS社の株を取得したとき、地元大分では「N社ってなーに?」と叫ばれていた。大分市は所詮、田舎である。大分銀行もローカル銀行の限界を背負っている。「法的処理の枠を外した事業再生の展開はどうすれば?」と狼狽している矢先、N社がノウハウを伝授した。この手法は初めて耳にしたとなれば、N社に対する尊敬の念が高まってくる。筆者の言い回しはこうだ。まさしく『間隙ビジネスで大漁の旗を揚げられた』、俗物的表現を借りれば『目隠し手法で大枚を得た』となる。

<新規案件仕込みがない>
 S社の転売は成功した。嬉々としていたら初めて気が付いた。「ない、ない。新規案件の仕込みがないではない。これじゃー、事業再生ビジネスの店構えを畳まなくてはならなくなる」と呟かなければなるまい。【資料3】を見ればおわかりのように、現在N社の投資実績は4件しかなくなっている。S社が完了したから3件しかない。また【資料4】で見られるように、メディア掲載記事においてもN社の露出度が皆無になっている。

 裏を返すと、新規案件=事業再生ビジネスの仕込みが厳しくなってきたのである。どうしてそうなったのか?(1)同業者が増えて入札が容易でなくなった、(2)金融機関が事業再生手法を学びとり、外部に投げず関連子会社内で処理するようになった、などの要因が挙げられる。S社の事業再生ビジネスではクローズアップされる成果を納めたN社も、ここにきて新しいビジネスの追及が求められる瀬戸際に立たされているのだ。

(了)

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(※資料はN社のHPから引用)
【資料2】
0223_siryo_2_s.jpg

【資料3】
siryo_3_s.jpg

【資料4】
siryo_4_s.jpg


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