民事訴訟を受任した依頼者から仮処分保証金が必要と虚偽を言って巨額の現金をだまし取ったなどとして、詐欺と業務上横領の罪に問われた、元弁護士高橋浩文被告人の論告求刑が、９月28日、福岡地裁（野島秀夫裁判官）であり、検察側は懲役15年を求刑した。判決は10月11日言い渡される。

　検察側は、高橋被告人が弁護士に求められる社会的責務に反し、依頼者の預かり金の流用と穴埋めのためにためらうことなく安易に犯行におよんだうえ自己保身を図ったものであり情状の余地はまったくないと指摘。弁護士の信頼を逆手にとり専門的知識を悪用した犯罪態様は「巧妙かつ卑劣であり悪質」と断罪したうえで、被害結果の重大性、弁護士と司法制度への信頼を揺るがした社会的影響の重大性をあげ、量刑を減ずる事情は見出せないとして、上限の懲役15年を求刑した...（⇒つづきを読む）


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