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東日本大震災

【震災から2年】陸前高田市で一日早い追悼式~2,000人が参列
東日本大震災
2013年3月11日 11:16

tuitousiki.jpg 3月10日、約1800人が犠牲となった岩手県陸前高田市で、遺族や市内外の関係者約2,000人が参列して犠牲者を追悼する式典が行われた。震災当日と同じ11日が平日のため、遠方に住む遺族のことを考慮し、日曜日である10日に開催された。会場となった陸前高田市立高田小学校の体育館では、用意された800人分の席では足りず、特設テントが校庭に設置された。

 式には、政府を代表して長島忠美復興大臣政務官が出席。河村たかし名古屋市長や樋渡啓祐武雄市長など陸前高田市と縁のある全国各地の自治体首長も参列した。

 戸羽太陸前高田市長は「ノーマライゼーションという言葉がいらない、市民の誰もが暮らしやすく世界中に誇れる美しい街の実現に向けてまい進していきたい」と復興への決意を披露。遺族を代表して市内で電気店を営んでいた小島幸久さんが弔辞を述べた。小島さんは震災で両親と妻、7歳になる長女、千空さんの家族4人を失っている。

 「東日本大震災という名の『こんちくしょう』。生きていれば、恋をして家族を作って、幸せになったことでしょう。そんな人生を、津波は奪い去りました。あなたたちは、生きたかったはずです。これから復興が進み、劇的に変わっていく"まち"を、見守っていてください。ずっと心の中に生きています」(小島さんの弔辞)

 7歳で亡くなった最愛の娘に対する涙声の混じった小島さんの言葉に、会場のいたるところからも、すすり泣く声が聞かれた。「東日本大震災という名の『こんちくしょう』。・・・・あなたたちは、生きたかったはずです」。小島さんの述べた思いは、震災で家族を失った誰もが共有する思いだ。

 参列した人たちは、会場正面に設けられた献花台に一人ずつ白い菊の花を手向け、犠牲となった家族や同僚、友人に対して静かに祈りを捧げていた。

 津波でお兄さんをなくしたという30代の女性は「普段は生活に追われているので、忘れてはいないのですが、できるだけ考えないようにしています。でもこの時期になるとやっぱり思いだしてしまいます。兄は市の職員で、近くにある市民会館に勤めていました。市民会館は取り壊されてしまいましたが、できれば取り壊してほしくはなかった。そこに行けば、お兄ちゃんに会えると思っていたので、寂しく思います。」と心境を語った。

 陸前高田市は岩手県内で最も多い1,594人が亡くなり、217人の行方が今なお明らかとなっていない。

【近藤 将勝】


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