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観光誘客、訪日2,000万人は可能か(1)
経済
2013年5月30日 14:51

 少子高齢化が進むなか、将来の日本は何で稼ぐのか。製造業など日本の強い分野に加え、将来への布石を打っていかなければならない。観光立国実現に向けて、政府は、成長戦略のなかで、2018年までに訪日2,000万人という現状の倍以上の数字を目標にぶち上げた。2012年の訪日外国人旅行者数は、約836万8,000人。観光庁では、経済成長著しい東南アジアからの観光旅行客の増加を重要視し、タイ、マレーシアなどでのプロモーションに力を入れている。が、富裕層の増えているラオス、ミャンマー、カンボジアなど周辺国にもチャンスはある。訪日2,000万人を達成するために、どのような策を打っているのか。観光庁の担当者を、ラオス旅行会社のアムノン氏とともに取材した。アベノミクスでの円安を追い風に、まず13年は、訪日客1,000万人の達成を目指す。観光収入は、日本経済を潤すことができるのか。

<東南アジアからの訪客がカギ>
nagasaki_HTB.jpg 東南アジア諸国の中で、観光庁が重点を置いているのは、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、フィリピン、マレーシアの6カ国。一時、急増していた中国からの観光客は、尖閣諸島の領土問題、反日デモの影響で減少傾向。現状では、台湾、欧米などからの観光客が多いが、今後、増えると見込まれる東南アジアからの旅行客の増減が、訪日2,000万人達成のカギを握る。

 現在、5大市場と言われているのは、中国、韓国、台湾、香港、アメリカの5つ。これに加え、タイ、ベトナムなど東南アジアからの訪日客が増加傾向にある。13年4月のデータでは、台湾、タイ、ベトナム、フランス、ロシアが1カ月の訪日客数で過去最高を記録。4月では、韓国、香港、シンガポール、豪州、マレーシア、インドネシアなどが過去最高となった。

 なかでも、タイは13カ月連続で訪日客数の過去最高と急伸。マレーシア、ベトナムが3カ月連続で過去最高となるなど、特に、東南アジアからの旅行客の増加が目立つ。震災後にも継続的に行なったビジット・ジャパン事業の取り組みの効果があり、日本を訪れる観光客は、震災前の水準に戻っている。しかし、中国からの観光客が下降気味。13年の訪日1,000万人達成は、現状では厳しい状況だ。今後、大きな市場となる東南アジアの軸足強化が急務となる。

<アベノミクスは追い風>
kagosima_tai.jpg アベノミクスは、観光客誘致には追い風。円安に振れたことで、日本への旅行のお買い得感が増している。17日、観光庁は、東京都内で日本とアセアンの友好協力40周年を記念し、「ジャパン・アセアン・トラベルマート2013」を開催。東南アジア各国から約120社の旅行会社が参加。日本からは各観光関係企業や、観光地の担当者ら約200団体が、東南アジアからの観光客に来てもらおうと売り込みに集った。箱根温泉、鹿児島、日光、東北など各観光地の関係者は、「日本でのショッピングに、人気が出ている」「円安で価格面でのハードルが下がり、高いというイメージが変わってきた」「このところタイのお客さんが増えている」などと、観光客誘致合戦を繰り広げる。鹿児島県では、タイ語のパンフレットを用意するなど、東南アジアに熱い視線を送っている。

(つづく)
【岩下 昌弘】

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