＜集客力強化に自信と期待＞
　新横浜店のストアコンセプトは「上質なのにリーズナブル。いつもの毎日をおいしくする提案型生鮮食品スーパーマーケットです。お客さまに喜んでいただけるこだわり食材を取り揃えて、あなたに素敵な笑顔をお届けいたします」（プリンスペペHP内の同店紹介より）というもの。後藤社長は「高い集客力を誇るGUの存在は、弊店の集客力にも良い影響を与えてくれる。同施設の目玉は弊社とGUになるだろう」と、若者向け人気ファッションブランドによる集客効果に期待を示す。福岡市は150万人都市だが、周辺地域の人口数は高くない。しかし横浜市は、市自体はもちろん周辺都市の人口も多く、広域からの集客も見込める。
　新横浜店でも高級感と日常感のバランスを取りながら、高級ワインや輸入チーズなど、消費者によっては贅沢品として捉えるものを必需品として品ぞろえし、手に取りやすいオープンケースで陳列。対面式の接客スタイルを取り入れながらもセルフサービスで販売する。一方、即席麺などの低価格商品も提供。ときには、「ここはこんなものまで売っているの？」と驚きの声を聞くこともある。

　消費者価値は、品質とサービスを価格に照らし合わせることで決まるとも言われている。品質に配慮し、価格も抑えたとなれば、残る売上高拡大の余地はサービスにある。同品質であれば、価格が高くなればなるほど、高度なサービスが求められる。価格が低ければそこまでのクオリティを求めないのが一般的な心理だ。だが、日頃受けているサービスが当たり前となっている消費者にとって、価格が安いからという理由でサービスが低下するというのは受け入れがたい。その折り合いをどうつけていくか。そのためには現場からいかに学ぶかが、非常に大切なポイントとなる。そこで重要になってくるのが、先に述べた「すでにミートイン時代に培っていた同地域に腰を据えるスタッフ」の存在だ。

＜現場スタッフは食品スーパーの要＞
　もともと同社は現場の機動力を非常に重視している。社員は中途採用よりは、若者を一から育て上げる方法を採用。新入社員は鮮魚、精肉、青果、惣菜など、各現場をそれぞれ３カ月間経験させた後に、適性に合った部署に配属する。社員には休暇も取ってもらい現場での機動力を上げることに専念してもらいたいと考えている。「我々のような業態は、最終的には現場の戦力が命だと重々承知している」と後藤代表。一方、中間管理職に当たる息子たち２人には、「今は１日でも休めば非常に多くの学びを取りこぼしてしまう時期。毎日が勉強だと思え」と叱咤激励する。大切なのは、適切な戦術を決定し、それを日常業務でいかにきちんと遂行し管理していくか。その要は人材だ。本社で育む戦力と同様の人材をすでに関東の地で確保していたことは、本社から遠く離れた地で進出することへの、大きな強みとなったことだろう。
　後藤代表は、今後、関東圏には３～５年の間に８～10店舗は出したいと意気込みも盛んだ。だが、大前提として「地域密着型」がある。関東圏で学んだノウハウをいかに地域に還元するか、新しい地域活性化への道がそこにはある。

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＜COMPANY INFORMATION＞
（株）ハイマート
代　表：後藤　圭介
所在地：福岡市西区小戸3-24-53
設　立：2000年６月
資本金：7,300万円
ＵＲＬ：http://www.highmart.co.jp/

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