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志半ばで命を奪われた伊藤和也さんの死を心より悼みます 大谷賢二(CMC)
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2008年8月29日 09:14

 ペシャワール会の伊藤和也さんが殺害されたという報道が誤報であることを願っていました。長年にわたる他国の侵略による戦乱や、旱魃などにより飢えに苦しむアフガニスタンの人たちを支援してきた伊藤さん。彼は現地アフガンの人たちが飢えることの無いよう日本や留学先で学んだ農業技術や知識を駆使して灌漑用水路の建設や、食物の栽培を現地の人とともに汗を流しやっていた。

「カズヤ、カズヤ」と子どもたちに親しまれながら現地に溶け込んでいた31歳の伊藤さん。そこには、政治もイデオロギーも無い純粋な思いしかなかったはずです。1983年からパキスタンで医療支援、農業用水路建設など民生支援を続けてきた中村哲医師の活動に共鳴し、「現地に骨を埋めるつもり」で2003年から現地活動を続けてきた伊藤さん。その死は、私たちNGOの人間にとってどれだけ衝撃であったことか・・・。

現在、世界各地でさまざまな問題の解決に向け、多くのNGOが地域住民と協力しながら活動をしていますが、その想いの多くは同じだと思います。私たちCMCの活動地域であるカンボジアは、既に内戦も終結し、治安は安定してきています。とはいえ、活動エリアは地雷原が多く「何が起こるか分からない」ことには変わりが無く、現地駐在員の命と身の安全はいつも心配です。

これまで、日本人は大丈夫だと思われてきたアフガンでの事件。そこにはイラクやアフガニスタンで「テロとの戦い」を進めるブッシュ政権の政策に追従する日本政府の自衛隊派遣問題がちらつきます。これをきっかけとして、ペシャワール会の活動や、世界各地で厳しい状況に置かれた人たちのために頑張っているNGOの奉仕活動が後退することがあれば、それは伊藤さんの遺志に反することではないかと思います。

武力では、貧困と飢えに苦しむ人たちを救うことはできないのです。ご両親の「一万分の一でも生きている可能性があれば・・」という悲痛な願いはかなえられず、最悪の結果になったことが本当に残念でなりません。地球人として身も心もアフガンの人たちに尽くし、そして愛されていた伊藤和也さんのご冥福を心からお祈り申し上げます。

カンボジア地雷撤去キャンペーン(CMC)
代表 大谷 賢二

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