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選挙レポート

政権選択選挙の裏側(5) 40日間密着・福岡5区民主党の戦い
選挙レポート
2009年9月 9日 08:00

 その頃、自民党・原田陣営は、8月7日に麻生太郎・自民党総裁を応援に呼んだ。麻生総裁と、神崎武法前公明党代表(現常任顧問)のダブルネームが人心を捉え、会場となった西鉄白木原駅前は3,000人以上の支援者たちでごった返した。真夏の強い日差しが容赦なく照りつける。それでも、一目麻生氏を見ようと、支援者の目は期待感で溢れていた。
 原田氏を応援する政治家らの挨拶のあと、まずは神崎氏による応援演説がなされた。
 「小選挙区は原田義昭氏で、比例区は公明党でお願いします」との旨を伝え、マイクを原田氏に渡す。
 原田氏は少しやつれた印象を受けたが、それでも大きな声で支援を訴える。民主党が政権をとった場合のデメリット、鳩山由紀夫民主党代表への批判など、ネガティブキャンペーンを展開。興がのってきたところで麻生太郎首相が到着し、マイクを手渡す。
 麻生氏は、選挙戦の疲れなど微塵も見せない、力強い演説を繰り広げる。まずは4度の予算成立を手柄として語り、民主党批判につなげる。最後に原田氏への支援を訴えて駅頭の演説を終了した。場は祭りのような盛り上がりを見せ、その場にいた人の多くは「やっぱり自民党の力は強い」と感じることになった。
 麻生総裁のみならず、翌8日には細田博之・自民党幹事長を呼ぶなど、実に積極的に『大物政治家』を連れ出してくる。自民党は福岡5区の議席を確実に狙っており、そのための策を、党を挙げて施していることは誰の目にも明らかであった。
 一方で民主党は、解散前の議席数の倍以上を獲得しようと動いていた。そのため、党幹部たちは積極的に新人候補の応援を行なうこととなる。ひらたく言えば「現職は自力で勝って当たり前」という風潮だったのである。小選挙区で2度勝っている原田氏には強力なバックアップ、負けている楠田氏には「基本的に自力」という、楠田陣営からするといささか心細い状況となっていたのだ。
 決して安心できない状況は、楠田陣営のやる気をそいでしまうのではないかと思われた。しかし、実際は違った。敵方の奮起に触発され、一層の熱意と団結が生まれたのである。

(つづく)

【柳 茂嘉】


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