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無節操なリーダーが教育機関のトップ(上)
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2010年9月 4日 08:00

立花学園元理事長の過去・現在

 福岡市東区にある学校法人立花学園立花高等学校。同学園の前理事長であった貝原秀輝氏は、今年6月28日に突然辞任し、新たな理事長には校長であった齋藤眞人氏が就いた。貝原氏は、同学園のリーダーであった以外にも、東京の専門学校理事長、熊本県人吉市のホテル経営者の顔もあわせ持つ。だが、貝原氏の過去を取材するなかで、学校教育機関のトップとしてあるまじき行動が明らかになってきた。

<元理事長の貝原氏自宅が差し押さえに>

学校法人立花学園立花高等学校 学校法人立花学園立花高等学校は、前身の明林学園から学校法人福岡工業大学創始者である故・桑原玉市氏が経営継承し、1957年4月に設立。主に、過去に不登校であった生徒を受け入れてサポートし、自立を促して社会に巣立たせる"パイルアップスクール"の特色を持つ。現理事長である齋藤眞人氏は、同校における日々の活動や学園内の様子について、福岡市およびその近隣の小中学校で講演を行なっている。聴衆者からも「感動した」「心に響く」といった讃辞の言葉が続出するほど、好評を博しているようだ。
 一方で、前理事長である貝原秀輝氏については、取材していくうちに同校および学校教育機関のトップとしてあるまじき行為が判明してきた。
 貝原氏は、42年7月15日、北九州市生まれ。同氏をよく知る関係者は、「40歳くらいまでは北九州でブローカーや事件師などヤクザな仕事をやっていて、鳴かず飛ばずであった」と語る。続けて「そのようななか、当時の地元経済界有力者の用心棒や渉外を担当したことで、表にも裏にも幅広いネットワークを構築し、立花学園を手中にできたようだ」(前出関係者)という。
 そして、「14年前の96年9月に、同学園に乗り込んできた」(前出関係者)。貝原氏は、自身はオーナーとしての地位を確保しつつ、操り人形として理事長に永野秀幸氏、福田登美夫氏を据えて実権を掌握。創始者一族を追放し、いわゆる乗っ取りに成功したのである。
 貝原氏の調査にあたって客観的なデータを取得していたのだが、何と福岡市早良区百道浜の同氏自宅マンションが04年3月に福岡市に差し押さえられている事実が判明した。しかも、その後も幾度となく福岡市、福岡県、地方銀行や一般企業から差し押さえられている。「羽振りは良さそうであった」(前出関係者)というが、実際は自宅を差し押さえられるまでに資金繰りが逼迫していたのであろう。県から補助金を受ける学園のトップとしての器量はなく、トップに就く資格がなかったのである。

<酒田短期大学のトラブルに関与>

 04年に経営破綻した、山形県酒田市にある酒田短期大学。同短大は、2000年頃から中国人留学生を受け入れていた(当時350名の学生のうち、90%が中国人であった)。その当時の理事長が、貝原氏であった。しかも、同短大が受け入れていたはずの中国人留学生は、そのほとんどが通学せずに首都圏で労働していたことが発覚。学生ビザによる労働目的の日本入国の足掛かりにさせたということで、問題となった。
 また、02年2月には、同短大が日本国際教育協会から預かった留学生の奨学金の一部である4,350万円が、留学生本人にわたっていなかったことが判明。
 さらに、教職員への給与遅配が継続的に発生したことによる、職務ボイコットが起こった。これについて教職員側の関係者は、「教育者として職務をまっとうしたかったようだが、教職員にも生活があり、ボイコットするほかなかった」とコメント。前述したように、奨学金を留学生に支払わないほか、書籍などの納入業者に対しての支払いも滞るほど、同短大の資金繰りは逼迫していた。
 そのうえ、酒田信用金庫(当時、08年3月に鶴岡信用金庫に合併・吸収)が、同短大を経営する学校法人瑞穂学園と貝原氏ら連帯保証人3名を相手取り、貸付金7,000万円の返済を求めて山形地裁酒田支部に告訴していたことが判明した。その訴えは、2000年7月と01年11月に、それぞれ5,000万円と3,000万円の合計8,000万円を同学園および貝原氏側が同信用金庫から借入。そのうち1,000万円は返済したものの、01年の秋頃から返済が滞る事態となった。同信金側は再三返済を求めて対応したが、同学園および貝原氏側がまったく応じず、そのため法的措置に踏み切ったというもの。
 詳細は割愛するが、このように同短大と貝原氏のトラブルは枚挙に暇がない。02年2月27日の第154回国会の文部科学委員会第3号で、その不明瞭な学園運営と体質について平野博文代議士が文科省を厳しく追求していることでも、同短大の事態は深刻化していた。当事者であった貝原氏は、02年3月に同短大の理事長を辞任。「経営不振を口実に再建を標榜し、中国人留学生を利用して私腹を肥やした」と周辺では言われている。
 その後、同短大は04年7月に国所轄の大学法人では初めて解散命令が下り、経営破綻。貝原氏の私腹を肥やすために、教育機関のひとつを潰してしまったことになる。中国人留学生を"ダシ"に使い、自身の懐を暖めるという行為をした貝原氏。ここまでくると、教育人というよりも、むしろ1人の人間としての人格が疑われる。

(つづく)

【河原 清明】

[COMPANY INFORMATION]
学校法人立花学園立花高等学校
理事長:齋藤 眞人
所在地:福岡市東区和白丘2-24-43
設 立:1957年4月

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