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2011統一地方選挙

福岡県知事選 蔵内氏「自民党からは出ない」の真意
2011統一地方選挙
2011年2月21日 09:58

<自民、支持するが党議拘束なし 事実上の自主投票>
 
自民党福岡県連事務所 20日、自民党福岡県連が政党としての矜持を捨てた。
 この日開かれた県連総務会は、知事選候補者選考委員会で決めたはずの県議団会長・蔵内勇夫氏擁立の方針を見直し、院政を狙う麻生知事が推す小川洋・元内閣広報官への支持を改めて確認した。ただし、小川氏支持については"党議拘束をしない"という。
 総務会は「(蔵内氏擁立の)決定は重い」として小川氏氏支持に反対する意見や、相乗りに賛成する議員らの意見がぶつかり、荒れ模様だったという。
 結局、支持はするが"党議拘束なし"という、事実上の自主投票とも受け取れる形で、県民には極めて分かりづらいものとなった。

 「党の決定には従う」としてきた蔵内氏は、「自民党から(知事選に)出ることはない、ということ」。意味深な言葉であるが、ある県政界関係者は「このままでは終わりそうにない。なにか別の動きがあるような気がする。蠢動(しゅんどう)というか・・・」と不気味な予言。
 今回の知事選を巡っては、町村会事件で腹心の中島副知事が収賄で逮捕、起訴され、引責の形で5選出馬辞退に追い込まれたはずの麻生渡知事が小川後継の流れを作った。麻生知事としては、自身の息がかかった後継者でなければ、都合の悪い事実が暴かれるということだろう。知事の妄執と経済産業省の尻馬に乗って「エセ県民党」を立ち上げた九電の松尾会長ら経済界の一部と、経営側に媚びへつらう高島連合会長や労働組合幹部の所業は、県政から活力を奪ったことになる。まとまった票を餌に、県政の中心に居座ろうとする公明党・創価学会の動きも県民本位とは言いがたい。

 主導的役割を放棄した政権政党・民主党はさらにお粗末で、一度は候補者から外した小川氏に乗り換え、「政策が良かった」などと取って付けたような話を平然としている。
 蔵内氏という候補者擁立を決めながら、周辺事情から小川氏支持へと流された自民も政党の体をなしていない。「相乗り」は各政党、団体、一部権力者の妥協の産物だが、それぞれのご都合主義で選択肢を狭め、民主主義の根幹を揺るがす事態は最悪と言える。
 こうした県民不在の状況に、「誰かが新たに名乗りを上げる」という情報が流れ始めた。当然のことである。

知事選 平成7年、麻生知事が初当選した折は、まさに当時の10党・会派が「大連立」を組み、県民の批判を浴びた。徒手空拳で立候補した保守系無所属の候補者は50万を超える得票で、麻生知事は78万票余り。陣立にそぐう内容ではなかった。さらに平成15年の知事選では、磐石のはずの麻生知事が空港問題で追い詰められ、政策転換の末、無所属の大学教授に71万票の得票を許している。
 県内の選挙事情に詳しい元国会議員秘書は次のように解説する。「今回は、平成7年や15年の知事選の時よりたちが悪い。引退する知事が傀儡を擁立し、自民党を野党に転落させた元総理がダダをこね、経済産業省の言いなりに九電の会長がしゃしゃり出てきた。(創価)学会や連合福岡も九電の松尾会長が話を付けたということ。2大政党が戦えばしこりが残るというのは一部の人間の言い分で、県民の選択肢を奪う権利などないはず。それにしても、唯々諾々とこうした動きに乗っかった民主も自民も県民の方を向いていないということだ。政治不信を助長していることに気づいていないとしたら、既存の政党に日本を救う能力も資格もないということになる。政界再編ではなく、新たな勢力が政治の舞台に登場するしかない。ところで、平成7年や15年の頃と比べ、政党や労組の力は極端に落ちている。政治不信がこれまでになく高まった現在、相乗りなら勝てると見るのは早計」。

 さらに、こう断言する。「福岡では、これから別の動きが顕在化する可能性がある。もちろん、相乗り県民党でも共産党でもない。全く違う政治勢力の台頭だ。告示の2週間前でも十分間に合う。そうでなければ有権者は浮かばれない」。

 蔵内氏の「自民党からは出ない」という言葉の真意はまだ定かではない。


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