<平成24年度予算案は粉飾予算>
政府は12月24日、平成24年度予算案を閣議決定した。野田佳彦首相は平成24年度予算案について首相官邸で記者団に問われ、「日本再生元年予算と位置付けられる予算案だ」と、胸を張った。
一般会計総額こそ前年度比2.2パーセント減の90兆3,339億円で、6年ぶりに縮小したものの、東日本大震災の復興費を盛り込む3兆7,754億円の特別会計を新設したほか、基礎年金の国家負担割合を50パーセントに維持する財源2兆6,000億円を一般会計と別に「年金交付国債」で賄うため、実質は96兆6,975億円と過去最大の予算規模となっている。野田首相が口にする「財政再建の覚悟」が微塵も感じられない予算案だ。
国債発行額も、3年連続で新規発行額(44兆2,440億円)が税収を上回り、歳入に占める借金の割合を示す国債依存度は、49パーセントと過去最悪を更新した。
かろうじて財政健全化目標の「約44兆円以下」を維持したが、まさに交付国債による辻褄合わせの姑息な手法である。
公明党の石井啓一政調会長などは、基礎年金の国庫負担割合を50パーセントに維持する財源として、消費税増税を前提に交付国債を充てたことについて、「国債発行枠を表面上抑えたもので、粉飾的な手法と言わざるを得ない」と、痛烈に批判している。
<民主党議員のあきれた行状>
政権与党となって3回目の予算編成で、民主党議員の「族議員化」は一段と加速している。内閣支持率急落を受け、来年にも予想される衆議院の解散・総選挙への危機感を抱く党内では、「結果を出せば出身団体に顔向けできるし、次の選挙に生きる」と、予算獲得に腐心する議員が横行していた。「財務省に対する民主党議員の陳情攻勢は、自民党時代と同じか、それ以上だった」(財務省官僚)という。野党時代、さんざん自民党の利益誘導を批判してきたことを忘れたのか。と、言いたくなる。
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<プロフィール>
濱口 和久 (はまぐち かずひさ)
昭和43年熊本県菊池市生まれ。防衛大学校材料物性工学科卒業。陸上自衛隊、舛添政治経済研究所、民主党本部幹事長室副部長、栃木市首席政策監などを経て、現在、テイケイ株式会社常務取締役、国際地政学研究所研究員、日本政策研究センター研究員、日本文化チャンネル桜「防人の道 今日の自衛隊」キャスター、拓殖大学客員教授を務める。平成16年3月に竹島に本籍を移す。『思城居(おもしろい)』(東京コラボ)、『祖国を誇りに思う心』(ハーベスト出版)などの著書のほかに、安全保障、領土・領海問題、日本の城郭についての論文多数。 公式HPはコチラ。
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