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【流通】上場を目指すトライアルに死角はあるのか?(後)
流通
2012年9月 5日 11:00

<トライアル会が発足。取引から取り組みへ>
 今年6月28日、アクロス福岡(福岡市中央区)で行なわれた恒例の決算報告会では、初めて資料代が徴収されなかった。無料になったこともあり、会場となったシンフォニーホールには前回参加者の2倍となる約2,000名が集まった。シンフォニーホールは定員が1階~3階を合わせて1,867席だが、定員を軽くオーバーした。会は二部構成で、1部は永田会長、2部では楢木野仁司・新社長がそれぞれ講演。永田会長は同社初のベンダー会となるトライアル会の発足に言及し、「これから(取引先とは)取引ではなく"取り組み"をしていきたい」とし、今まで以上に密な取り組みを行なっていく方針を語った。なお、二部では楢木野新社長が各地区の出店計画を発表。5年後1兆円、10年後には3兆円の売上シェア獲得を掲げた。

 関係者によると、報告会後に行なわれた福岡市内のホテルでの楢木野新社長のお披露目を兼ねた懇親会も会費は徴収されなかったようだ。翌日にはゴルフコンペも行なわれるなど取引先との単なる取引関係から共に成長するための"取り組み"に変えたいという同社の今後の方向性が伺える。トライアルは出店を始めとした企業の成長スピードが速すぎて社員教育が追い付かないという話がよく聞かれる。今後、売上高1兆円、3兆円、株式上場などの一流企業の仲間入りするためには、取引先の協力は不可欠という考えもあるのだろう。

TRIAL.jpg あるベテランの流通関係者は言う。「昔、ダイエーの商談ルームは、ダイエーにモノを売ってもらいたいメーカーやベンダーの担当者らで賑わってました。多の津(福岡市東区の本社)のトライアルの商談室はまさにそんな感じ。トライアルにモノを売ってもらいたい人々で活気づいています」と、取引先の姿勢も変わりつつある。かつては"九州最大の火薬庫"と揶揄され、多分に倒産のリスクを抱えていたトライアルカンパニーだが、永田会長の思いと実行力により、取引先の信用を勝ち得た証拠ともいえる。また、取引のみならず、金融機関との関係も良好であると聞く。デフレ景気を味方に付け、たった10年間で九州の小売の天下を取る所まで来た同社に果たして死角はあるのか――?

(了)
【矢野 寛之】

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