福岡市と北九州市の中間に位置し、豊かな自然、歴史、文化に恵まれた福岡県宗像市。これまで両政令指定都市のベッドタウン的な都市として発展を遂げてきた同市は、今後、どのような方向に進んでいくのか。これまで2期8年間にわたって市長を務め、今年4月20日に3選を果たした宗像市長の谷井博美氏に、話を聞いた。
<2期8年の成果をさらに強固な礎へと>
――まさに1カ月前に3選を果たされたばかりですが、3期目に入るにあたっては、また気持ちも新たに、という感じでしょうか。
谷井博美氏(以下、谷井) そうですね。これまで2期8年間にわたって市長を務めてきましたが、最も大きかったこととしては、2003年に旧・宗像市と旧・玄海町が合併し、それから2年遅れて旧・大島村が加わったことで、この3つの地域の融和を図ることに尽力してきたことです。それぞれの地域が持っている資源を、どう活かして地域の活性化に結び付けていくか。そのあたりの整理については、これまでに一定のものを築いてきましたし、そこをさらに強固にして礎をきちんとつくっていきたいということを表明して選挙で訴えてきた結果、それを市民に託されたかたちで、今回の当選となりました。
――とすると、これからの3期目については、これまでの集大成のようなところがあるわけですね。
谷井 一定の礎が築ければ、たとえるなら枕木とレールを敷いたようなものですから、あとはその上に列車を走らせていくだけです。ホップ、ステップまで来ましたので、あとはジャンプをどうするか、というところです。
――合併から10年を経過しましたが、その最初の合併の際も、他の市町村に先駆けて、先陣を切るようなかたちでしたからね。やはり、並々ならぬ想いがあるのではないかと思います。
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<プロフィール>
谷井 博美(たにい・ひろみ)
1940年生まれ。63年、熊本大学法文学部卒業後、福岡県庁に入庁。92年に福岡県農政部副理事兼農政課長、97年に福岡県企画振興部長と、県の要職を歴任。99年に福岡県庁を退職し、空港周辺整備機構福岡空港事業本部理事に就任。2001年に宗像市助役に就任後、03年からは新「宗像市」助役を務める。06年に宗像市長に就任。その後、10年、14年と市長選に当選し、現在3期目を務める。
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