<九州はひとつ。福岡はリーダーシップを>
わが街福岡は豊かな自然が残る美しいところです。東シナ海に面しており、アジアに近いという地政学的な優位も持ち合わせています。発展する可能性を秘めた都市と言えます。
発展の契機として期待されるもののひとつが2011年の九州新幹線全線開通です。九州は山や川で地理的に分断されています。地理的な分断は意識的な距離感を生み、九州各県が実際の距離以上に離れていると感じられていました。この地理的、意識的な距離感が九州新幹線の開通により狭められると考えております。時間的距離感の変化が九州全体をひとつとして認識させるのです。
この意識の変化により、その中心地である福岡に一層の注目や期待が集まると予測されます。これに応えるためには、財、政、官が一体となってリーダーシップを発揮する必要が出てまいります。個別の都市発展策ではなく、九州全体を見渡した上での施策が必要になってくるのです。福岡は、その中心都市としての役割を担うための方針を立てて、実行するべき時が来ているのではないでしょうか。
<技術で世界をリードせよ>
福岡発展のための、もうひとつの鍵は技術力にあると思います。福岡には多くの大学が集中しており、九州大学の水素エネルギーの研究や久留米大学のガンワクチンの研究など、世界中から注目を集めている研究が数多くあります。その技術を関東や関西、海外に輸出するのではなく、福岡のなかで産学連携を強化し福岡発の技術として世に送り出す。そうすることで福岡は技術の街として確固たる地位を築けると考えております。
また、福岡が誇るのは先進技術だけではありません。博多織、久留米がすりなど伝統的な技もあります。この技術を世界に打ち出せばイタリア・ミラノのようにアパレル・ファッションの分野で世界をリードする都市にもなりえるのです。古くからの技術と最新テクノロジーが邂逅する地、それが未来の福岡の姿ではないでしょうか。
<政権交代をきっかけに生まれ変わるべき>
福岡は、このように高いポテンシャルを持っているにもかかわらず、関東や関西に様々な面で遅れをとっているという事実があります。その責任の一端は政治にあるのかもしれません。これまで都市のデザインは国主導で行なわれてきた感があります。国がこれをせよ、あれをせよと口を出し、お金を出す。これでは真に地域が望む地域のための政策が実現できません。民主党が政権を奪取したことにより、今後は本当の意味で地域のための財政政策へと生まれ変わります。地域自身がその将来を設計していく。責任も伴いますが、ムダを省き、よりよい地域に発展させることができる可能性があります。
福岡の潜在的な力を政策が後押しをしていく。この構図ができあがれば、福岡の、ひいては九州の発展につながっていくものと思っております。ただし、夢を持てる福岡・九州であるためには、住んでいる人の自覚も必要です。政治や行政に任せっきりではいけません。一人ひとりが自分はどういう町にしていきたい、という信念をもって自分の手で変えていってほしい、そしてその先に地方都市の未来があるのだと思います。
<プロフィール>
古賀 敬章(こが たかあき)
1953年4月、佐賀県生まれ。鹿児島ラ・サール高校を卒業後、東京大学へ進学。学卒後、全日空に就職した後、中川昭一衆議院議員秘書に。山口県議会議員を経て93年、旧山口県1区から衆議院議員初当選。09年、福岡第4区から衆議院議員2期目の当選を果たす。
<事務所概要>
所在地:福岡県福津市中央1-7-18第6山田ビル
TEL:0940-34-3281
URL:http://www.koga-takaaki.jp/
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