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チャイナビジネス最前線

人間関係が成功のカギ~中国の素顔(6)
チャイナビジネス最前線
2011年3月17日 07:00

 中国山東省青島市郊外のホテルで、日々変わり行く中国を観察している現地滞在のフリーライターがいる。福岡と青島を定期的に行き来している彼に、リアルな中国の今をレポートしてもらった。

 中国で会社を設立する場合、国内企業と外資企業それぞれに業種によって最低資本金が決められている。外資企業の場合は、最低10万美元(10万USドル)は必要だ。設立には、役所の認可が必要なため、あまりにもみすぼらしい計画では認可が下りないという。一番投資が少なくてすむ会社は諮詢会社(コンサルティング会社)ということになる。

 会社の登録が終わると、銀行で資本口座を開設し資本金を入金していくこととなる。
中華人民共和国外商投資企並 外資企業は外国から資本口座へ振込みが必要だ。中国では日本からの振込みはできるが、中国から日本へ振込むには貿易代金や国税支払い後の配当など以外は振込みできない。資本金は分割入金も可能だ。ある中小企業の社長の例をあげると、自分の中国出張前に資本金の一部を資本口座に振込むという。
 本人は片道切符で渡航、中国で資本口座から現金を引き出して出張費用に当て、中国で往復切符を買う。中国で往復航空券を買ったほうが驚くほど安くあがるからだ。

 その社長は「中国で事業をうまく進めるには、現地の人との付き合いが大切だ。」という。「平均して月に1回以上は中国に行きますよ。事業展開は今からですが、ほとんど交通費と交際費で資本金を使い果たしてしまう勢いです」。ただ、「おかげで多くの人と知り合い、自分のビジネスプランが現実味を帯びてくるのを実感しています」。と熱く語る。まず、小さな会社を設立し、現地の通訳に社員代わりに動いてもらい、取引予定先との良好な人間関係を構築していく。そうすることで自分の描くビジネスに賛同して、拡大展開を狙う投資家からの接触も多くなったという。

 ここに日本の中小企業が中国ビジネスに成功するヒントがあるような気がする。
 かつての日本がそうであったように、中国のほとんどの人が今年より来年のほうが豊かになると信じている。日本の高度経済成長期のような「一緒に食事して、酒を酌み交わし、未来を語る」、そういう泥臭い人間関係の醸成こそ、ビジネスでWIN・WINの関係が築いていけるのではないだろうか。

(つづく)

【杉本 尚大】

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