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九州から興す!日本経済

絆と奉仕で原点回帰を目指す~ライオンズクラブ337-A地区・井上勉氏(4)
九州から興す!日本経済
2011年5月18日 07:00

ライオンズクラブ337-A地区 次期ガバナー 井上 勉 氏

<地震後すぐに街頭募金活動開始>

 ―本当に「絆と奉仕」ですね。先ほどおっしゃられました東日本大震災についておうかがいします。私たちのもとに、震災発生後すぐにシンガポールから義援金が送られてきました。また、たまたま来福していた京都のご夫人と募金活動の際にお話ししたのですが、その方も地元でライオンズクラブに所属していらっしゃるということで募金してくださいました。ライオンズクラブの結束は強いと感じました。

 井上 私たちは、発生翌日から博多地区と天神地区で募金活動をしました。やらなくてはいけないことが、すぐにできるというのは会員の皆さんの志が高い証拠だと思います。さまざまな思いを持っていても、どこかで誰かが助けを必要としていたら手を差し伸べる、この基本的な考え方は、全世界のライオンズクラブに共通しています。
 阪神・淡路大震災のときには、ライオンズクラブとして11億円の寄付をしました。今回の地震は、より大きな被害をもたらしました。金額の多寡ではありませんが、それなりのことができたらと思います。

 ―最後に、337-A地区の次期ガバナーとして、クラブへの思いをおうかがいします。

 井上 01年に6,100名いた会員は、10年には4,500名にまで減ってしまいました。これは、若い方がなかなか入会してくれない、定着してくれないということがひとつの原因です。時代の流れが早くなって経済的な余裕が生まれにくくなったことも、若い方のクラブ離れの原因としてあると思います。お金をかけるだけが奉仕ではありません。まずはできる限りお金のかからない方法を模索して、クラブ運営の指導に力を入れたいと思います。
 さらに、地域に本当に必要なことを拾い上げること、そのために、若手会員の方の声に耳を傾けることを大切にしたいと思います。コミュニケーションは一方通行ではなく、お互いに疎通しあって成り立つものです。ベテランはベテランとして若手の芽を潰さないようにし、若手は若手としてベテランに敬意を払うようにしたら、組織はより活性化するのではないでしょうか。
ライオンズクラブ337-A地区 次期ガバナー 井上 勉 氏 「絆」を深めて「奉仕」する。私の思いは、この言葉に集約されています。1人ではできないけれども、みんなでやればできることはたくさんあります。未曾有の国難の最中ですが、力を合わせれば乗り切れるはずです。
 ―「絆と奉仕」で難局を越えていきましょうね。本日はご多忙のなか、誠にありがとうございました。7月からの舵取りを楽しみにさせていただきます。

(了)

【文・構成:柳 茂嘉】

≪ (3) 

<プロフィール>
井上 勉 氏井上 勉(いのうえ・つとむ)
 1939年11月、岡山県生まれ。貧しい幼少期を経てサラリーマンになり27歳で独立。西部化成㈱を設立する。40歳を超えてライオンズクラブに入会。リジョン・チェアパーソン、ゾーン・チェアパーソン、地区委員長などを歴任し、今年7月から337-A地区ガバナーに就任予定。趣味は旅行。


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