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チャイナビジネス最前線

アジアのつながりを武器に~立石揚志氏・退任記念講演(後)
チャイナビジネス最前線
2011年6月22日 07:00

<世界が見守る中国の今、そして今後は>

 日本の国民感情を調べると、「日中の政治関係はうまくいっていない」と思っている国民は9割に上るそうだ。こんなに中国に進出している企業が発展している状況のなか、不思議な感じだ。

セミナーのようす そして、中国では今、最下層の人たちでも去年より今年のほうが景気は良くなったと思っている人が多いという。また、少子化が進み、一般労働者はまったくの人手不足に陥っている。大卒の人口がここ数年で、100万人から600万人に一気に増加した。大学を出ていても失業者は続出し、一般労働者と同じぐらいの給料しかもらえない大卒も多い。中国は今、大変な状況に陥っている。

 しかし、日本への国民感情は明らかに良くなってきている。震災の際の、日本人の規律ある行動も中国メディアをにぎわせた。最近は、原発の問題があるので、日本製品に不信感を抱いていたりするのだが。中国は「世界のなかの中国」という感覚になってきていて、日本のことばかり考えてくれなくなってきた。   

 それに伴い、日本の企業の動きも変わってきた。今は日本のモノ、サービスを売りたい企業が増えてきた。中国は政府のバックアップもあり、非常に戦略的なブランディングなども進めているし、日本というだけでちやほやされる時代ではなくなった。街には中国や韓国の製品があふれている。日本製品への考え方が明らかに変わってきた。

<これからの半生、NPOで新たな活動に>

 私は西南学院大学を退官して、今年新たにNPO法人「共生の郷」の副理事長に就いた。日本は水、食料、エネルギーなどを完全自給とは言わないが、「分散型」がこれから重要になってくるのではないかと思っている。九州は特に、農業国で、温泉もあるし、水資源も豊富だ。観光業も盛んだ。なので、ただの観光業ではなく、おもてなしを重視した「滞在型」や「交流型」の観光業が良いのではないだろうか。特に九州は、韓国、台湾、中国などアジアとのつながりを武器に、意識的に交流することが、今後生き残っていくうえで、最も大事なことではないか。わたしの半生も、その活動の一助を担っていければ、ありがたいと思っている。

(了)

【杉本 尚丈】

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