リーダーたちは、何かを捨てなければ何かを得られないことはわかっている。しかし、何かを捨てるということは、自分たちや自分の仲間たちの既得権益を捨てさせることになるため、抵抗が大きい。これからの日本にとって、大切なことは目標設定能力だ。そして、目標を設定したら、その大切なことを実行するために、これまで正しかったこととこれまで得をしたことをどれだけ捨てるか、あるいは捨てさせるかという勇気を持つことだ。
今は、1年ごとに一喜一憂すべきときではない。20代、30代の人たちがこの先の40年、日本がどのような道を歩んでいくべきか、長期的なビジョンを定めるときだ。1985年を1905年に、軍事力の強化を経済力の強化―すなわち合理性の追求に置き換えて、歴史的な事実に沿って改革をするべきときである。
2012年は、1905年からの歴史になぞれば、次の年には国際連盟を脱退して孤立への道を歩むことになった年である。関東大震災があり、金融恐慌があった。そして、どん底への道を歩んでしまった。その歴史を繰り返してはならない。
それには、国家としてのビジョンを持つこと。40年後に次の世代の人たちにバトンタッチができる若い人たちに、1日でも早くリーダーの座を譲ることだ。それができなければ、日本を始めとした先進国は、夕日のごとく沈んでしまうだろう。思えば、先進国が中国やインドに代わって先進国になり得たのは、産業革命以降のことだ。今再び、産業革命以前に先進国だった中国やインドが力を付けているのは、あながち偶然のことではないだろう。
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