「９月に４人目の総理を選び、御祝儀相場が出た段階で一気に解散」とウワサされる一方、野田総理大臣の最近の発言や「自民党案を丸呑みすれば、いつでも消費増税関連法案は通しますよ」といった質疑などから、今国会の会期末（６月21日）の解散も否定できない次期衆議院総選挙。予断を許さぬ状況のなか、全国各地で選挙へ向けての動きがあわただしくなっている。
とくに、次の選挙で、決して『風』頼みといかない民主党の現職議員は危機感を募らせているようだ。福岡２区（福岡市中央区・城南区・南区）では、前回、自民党・山崎拓元副総裁を破り、当選した稲富修二衆議院議員に積極的な動き。選挙区では現在、稲富議員のポスターが急増していることが話題になっている。

　まるで「選挙は近いですよ」と言わんばかりの増え方である。住宅街の奥の奥、車も入れないような場所にも稲富議員のポスターが、場所に合わせて上下・左右と２段になって貼られているのを発見。ポスターは、顔のアップ写真と稲富議員が自転車に乗って軽快に走るポスターの２種類。同種の組み合せで貼られている箇所もあった。

　ポスターの急増は、稲富議員やその後援者が丁寧に細かくまわっていることの証左と言える。また、細かく見れば、前回の選挙で貼られていなかった場所にも貼られており、それは新たな支持を得ていることの表れと言えよう。選挙区民からは「（稲富議員は）誠実な人柄だけど・・・、これまでの民主党政権の有り様を見る限り、応援できない」という声も聞かれたが、「なんだかんだ言われるが、やっぱり現職、強いのでは？」という声も増えてきた。

　「そんなに頑張っているなら...」と、心を動かされるのも人情。懸命の活動が実を結んでいるようだ。同じ福岡市を含む選挙区でありながら各政党の候補予定者の顔ぶれが見えている福岡１区（福岡市博多区・東区）と福岡３区（福岡市早良区・西区、糸島市）に比べ、いまだ不透明な福岡２区。はたして、どれだけリードをとれるか――。

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