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老舗菓子店「さかえ屋」が役員を一新~菓子製造業の厳しい現状(前)
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2012年7月 2日 15:38

 福岡の銘菓「なんばん往来」で知られる福岡県飯塚市の(株)さかえ屋が業界内で注目を集めている。5月中旬、一部の新聞報道により創業家の中野利美社長以下、役員を一新し、新体制となることが発表された。あまりに突然の人事であり、その人事の面々が様々な憶測を呼んだ。テレビCMと番組で華々しく取り上げられている同社内で一体何が起きているのか。

<大半が知らなかった>
sakaeya1.jpg 今年5月中旬、(株)さかえ屋とグループ9社の計10社は同社社長の中野利美氏と中野氏の母で取締役の中野モモヨ氏ら一族を含めた役員の解任を発表。新社長には同社の元工場長で、福岡県嘉麻市の生菓子製造業(株)トモスの代表取締役社長の森山敏弘氏が就任する人事を発表した。今年4月に行なわれた金融機関を含めた会議により急きょ決定したとみられ、同社社員らもあまりの急な事態に動揺を隠せないのは当然のことだった。また、副社長には元西日本銀行専務でアパマンショップHDの子会社の不動産業・小倉興産(株)(本社:福岡県北九州市)で社長を務めていた野路潔氏が就任。資金面を管理する管理本部長兼常務取締役としてメインバンクの西日本シティ銀行飯塚支店長の川島一久氏が出向という形で役員となった。そして監査役には福岡の投資ファンドの(株)ドーガン・アドバイザーズの中原一徳氏が就任した。この人事、一見すると、企業再生に向けての人事のように見えるが、同社によれば、社長を含めた役員が解任されたことで新たに役員を選出する際、規模も大きい会社であるだけに招へいするなら実績のある方ということで、このような役員選出がなされたようだ。あまりに急な出来事だったのだろう。
 本社のある飯塚市内の中小企業経営者の反応は様々だが、大半は「新聞報道で知った。元気な会社だと思っていたが、役員が退陣しなければならない事態であったとは思っていなかった」と、報道があるまで、ほとんどの企業経営者が知らなかったようだった。ゆえに衝撃は大きかった。

<グループは10社で構成>
 さかえ屋グループは10社で構成され、管理は(株)さかえ屋が行ない、製造は(株)グレア、販売は(株)さかえ屋販売が担当している。その他、スイーツのアウトレットショップを展開する(株)遠賀屋、運送会社が(株)AFCO、(有)共栄運送の2社、東京みやげ「東京ミルフィーユ・かさ音」を東京駅、空港、高速パーキングなどで販売する(株)東京さかえ屋をはじめとした菓子関連の子会社などが4社ある。グループ10社で売上高は推定で130億円超えており、福岡県のみならず九州でも業界トップクラス。だが、実際は管理、販売、製造が分社化していることで、グループ内取引が多いことから、実質の売上高は実際の数字よりも大きく下回ることは間違いない。

(つづく)

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