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【流通】トライアルに上場する資格はあるのか?(3)
流通
2012年9月11日 10:33

<積極的な人材登用のメリットとデメリット>
 前回の「トライアルに死角はあるのか?」でも触れたが、脆弱だった財務面は年々強化され、経営上は一定の水準にまで高まっている。大卒の新卒を積極的に雇用し、スタッフはアルバイトを含めて1万人以上いる。九州においてこれだけの人材を雇用する企業は珍しく、大学生の就職難が叫ばれるなか、毎年100人単位で大卒の新卒を継続して雇用できる企業体力は、他社から見れば羨ましく、学生らにとっては魅力的で貢献度は高い。

 トライアルカンパニーの社員の平均年齢は32歳(2011年11月現在)。若いスタッフらは、早々に店長に昇格し、幹部社員となり、昇格のスピードが速いことで有名だ。若い社員を経験豊富なベテラン幹部が指導し、フォローしていく流れで教育しており、若いスタッフの新しい発想が同社の今日の成長を支えている。
 しかし、先の恐喝事件など、企業の成長のスピードが速すぎるあまり、社員教育が追いついていない印象は否めない。

TRIAL.jpg 昨年8月に開業した大分県九重町のトライアル温泉郷は、トライアルのカード会員ならば、1泊1,980円から宿泊できる低価格が人気の宿。「ディスカウントストアの企業がなぜ、温泉施設を作るのか?」と誰もが不思議がったが、社員の研修施設を兼ねた温泉宿という点では、社員教育と実利をともなう施設運営は一石二鳥のアイデアであるとも言える。トライアルの低価格をイメージした「虎の湯」、同社のワンランク上のPB商品のクオリティロックオンをイメージしたとみられる「久織亭」は高級感漂う作りとなっており、利用者の評判も上々だ。
 しかし、順風満帆だと思われがちではあるが、同温泉の開業前後には地元との間にトラブルが発生し、いまだ解決には至っていない。

(つづく)
【矢野 寛之】

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▼関連リンク
・【流通】上場を目指すトライアルに死角はあるのか?(前)(中)(後)

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