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守旧派拠点・薩摩

目覚めよ、薩摩! 「官尊民卑」の鹿児島を憂う(前)
守旧派拠点・薩摩
2012年10月12日 10:33

 鹿児島県政に関する報道について、鹿児島県在住の読者の方から寄せられた投稿を紹介いたします。

 身勝手な論理で、筋が通らぬことでも、民意に背き、強引に事を進める政治。組織防衛と自己保身だけで、もはや「公僕」という言葉は死語となった行政。国にせよ、自治体にせよ、「公」と名のつくものに、今どき過ちのない公平公正な判断など、誰も期待しないであろう。3.11の大震災以降、露になったのは、原発神話の嘘にはじまるこの国の歪(いびつ)な姿であった。なかでもその最たるもの、末期的な症状を見せているのは、私の住む鹿児島県であろう。

 いまだに鹿児島では「官尊民卑」とでも言おうか、「県」が上に立ち、「民」を押さえつける封建的な姿が見られる。坊主や弁護士や土建屋をはじめとする地元財界が、地方交付金や原発マネーを国から引き込むために、パイプ役として、総務省(旧自治省)出身の元官僚を知事に据え、県と利権でつながった一部の民間企業、いわゆる知事のお友達企業とが渾然一体となって、公共事業などを展開しているのだ。

 政官業の癒着だけではない。鹿児島大学や県庁記者クラブ「青潮会」に巣くう地元マスコミも、鹿児島県の悪しき鉄のスクラムを支えている。つまり、鹿児島県では県民のための政治・行政ではなく、知事のお友達のための政治・行政が行なわれているのだ。はじめに土地ありきの産廃処分場・100億円の「植村組」支援や、指宿メディポリス構想・「新日本科学」への60億円の公費支出はその代表的なものである。

 2011年10月4日、薩摩川内市の産廃処分場建設現場に、100人を超える県職員が動員され、重機が搬入された。

 「県産廃処分場計画:本格的工事に着手 警察が出動、混乱なし―薩摩川内」(毎日新聞)、「管理型産廃 警察官立会いで重機搬入」(MBC南日本放送)など、地元の新聞・テレビは、確認したところすべてが、鹿児島県側に立ち、本格工事が無事着工できたことを報じていた。常日頃から、県の発表を垂れ流すことに慣れている彼らにとっては、このことは至極当然のことであった。

 一方、福岡のネットメディアは、県側の主張を鵜呑みにせず、反対住民の立場、生まれ育った土地を破壊される彼らの思いを報じていた。鹿児島県のマスコミは、問題の所在がどこにあるのかわからぬほど無能なのか。それもあろうが、そこには問題を知っていながら、県との関係を慮って、恣意的な自己規制が働いた「偏向報道」と見るのが自然だろう。

 県職員の動員だが、県庁環境林務部から知事部局および北薩地域振興局の男性職員に出されている。その目的は次のとおり。

「薩摩川内市川永野地区を整備地とする産業廃棄物管理型処分場建設工事については、建設に反対する住民などが現場に集まり、施行区域への施行業者の進入を妨害している状況である。このようなことから、県が管理している同処分場用地を管理し、施行業者が円滑に工事を実施できるよう、県職員等によるガードを行なう」

 つまりは、「施行業者と重機を守り、反対住民を弾圧せよ」という業務命令なのだ。はじめから問題の多い産廃処分場建設、疑惑だらけの土地の選定、砂防地域のなかにあり、地下水への浸水の問題も以前から指摘されていた。銃口を市民に向けたというわけではないが、自らの職務ゆえ、保身のため、「意思持たぬロボット」とならざるを得なかった県職員には、いくらか同情する。物言えば、どういう仕打ちを受けるか、鹿児島県に住む者にはよくわかる。県庁職員であれば、なおさらである。

(つづく)

| (後) ≫

▼関連リンク
・【動画】鹿児島 暗闇の産業処分場で行なわれた汚水・汚泥ばら撒き作業の現場


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