モノクロで表現された特徴ある女性のイラストとダーツの的のイラストが特徴のダートコーヒー。街を歩くとその看板を目にすることも多く、コーヒー愛好家以外にも知名度が高いコーヒー焙煎メーカーだ。ダートコーヒーグループは全5社で構成され、九州ダートコーヒー(株)(本社:福岡市博多区)は九州・山口地区を受け持つ。事業内容は業務用・事業所用・家庭用のコーヒーの販売を手掛け、喫茶店・飲食店経営も行なっている。
ブランド名が確立された同社だが、近年苦しい経営状況が続いていた。そのため福岡市西区に本社をもつ地場業者が2011年5月に同社を買収。グループ会社の傘下となって再スタートを切ることになった。現在はグループ会社の経理担当をしていた水本富士男氏が今年7月に代表取締役社長として就任。水本社長はコーヒーに関することは素人で、引き受けた当初は相当戸惑ったという。現在は「まったく知らないから面白い」と社員にコーヒーのイロハを教えてもらいながらコーヒーの奥深さを実感し、様々なノウハウを吸収している最中だ。
協力会社と連携しながらも販路拡大に勤しむ同社。その一方で地域貢献も忘れていない。第2・4の金・土曜日の午前中には同社敷地内でガレージセールを開催しており、コーヒー関連のみならず日配品などのセールを行なっている。毎回、買い物客でごった返すほど盛況ぶりを見せている。
全日本コーヒー協会によると、日本のコーヒー豆の輸入量は2006年には45万8,500トンの輸入量があったものの07年には42万5,700トンに落ち込んだ。以降、輸入量は徐々に持ち直して11年には45万2,600トンと回復基調を見せている。今後も市況の変化に対応しながら、ブランドを維持して、コーヒーファンにおいしいコーヒーを提供し続けていくことが期待されている。
▼関連リンク
・九州ダートコーヒー(株)
※記事へのご意見はこちら