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【流通】ヒット商品生まれず苦戦するファーストフード店
流通
2013年1月10日 09:58

 ミスタードーナツが苦戦している。ミスタードーナツを手掛ける(株)ダスキンのフードグループは、ミスタードーナツを中心に現在6事業。グループ内売上高の約9割はミスタードーナツ事業によるものだ。
 2012年3月期(11年4月~12年3月)の決算情報によると、同社フードグループの売上高は対前年比で2億3,050万円減収の488億700万円。13年3月期を第2四半期までの半年間(12年4月~9月)でみると、売上高は対前年比約2億の減収だったが、この売上高には12年7月に連結子会社になった蜂屋乳業(株)の売上高が含まれているため、既存事業のみを見れば実質約6億円の減収である。
 ミスタードーナツ国内既存店の売上は、12年3月期は対前期比で4.0%のマイナス、13年3月期の第2四半期まで対前年比は4.7%のマイナスで、低落傾向が続いている。

 同社は、苦戦の要因について12年3月期の決算資料では消費マインドの落ち込みの影響が大きかったと発表しているが、それだけではなさそうだ。
 今までと違った食感でヒット商品となった、「ポン・デ・リング」シリーズが登場して、10年が経つ。新商品は出てはいるが、「ポン・デ・リング」に次ぐヒット商品は生まれていない。
 12年3月期の新商品として「焼きドーナツ」を投入するも振るわず、その上、陳列スペースも限られているため既存の主力商品も苦戦している。
 
 同社はドーナツ100円、パイ120円などの"均一セール"を実施しているが、頻繁にセールが開催されるため、珍しさも半減している。
 起死回生を狙って定番15品目半額セールを実施し話題となったが、客数が伸びたのは期間中のみで効果は一時的だったという。

 2011年3月、JR博多シティが開業し、福岡初出店「クリスピー・クリーム・ドーナツ」がオープン。数時間の大行列ができ、話題となった。
 ライバルは同業他社だけではない。スターバックスをはじめとした、カフェチェーン店も増え、消費者にとっても、カフェやイートインに関し選択肢が増えた。
 また、持ち帰りに関しても、コンビニ各社がスイーツに力を入れている現状がある。「味も格段によくなり、店舗菓子企業の商品と比べても遜色ない」と菓子業界関係者が話すほど、コンビニスイーツの品質が向上しているのだ。

 もちろん、苦戦するファーストフード店はミスドだけではない。8日、日本マクドナルドホールディングスの2012年12月の既存店売上高が前年同月比8.6%減となることが明らかになった。これにより、通年の数値は未公表ながら9年ぶりの減収となることが確定的となっている。要因としては、目立ったヒット商品も少なく、価格帯の高いビッグマックなどの商品が振るわなかったことがあげられる。

 消費者にとっての選択肢が増える中、消費者のニーズを的確につかみ、新商品・新サービスの提案で新鮮味を与え、消費者を飽きさせない工夫が出来るかどうか―生き残りのカギはそこにある。

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