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電気料金値上げで九電批判続出~瓜生社長、玄海町へ本社移転も検討
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2013年1月31日 16:56

kyudenneage_1.jpg 九州電力(以下、九電)の電気料金値上げ申請について、経済産業省は1月31日、福岡市内で公聴会を開催。九電は今回、燃料費などの大幅な増加により、約1,500億円の収入不足が生じるとして、家庭用電気料金では8.51%の値上げを申請している。
 その後に公聴会では、九電の経営努力の不足や高額の役員報酬を批判する意見や、原発再稼動を前提とした値上げに反対する意見が相次いだ。専門委員は「すべて十分に理解でき、胸を打つ意見だった」とコメント。九電からは瓜生道明社長らが出席し、質問に答えた。

 初日午前には、11人が意見陳述。福岡県大野城市の遠藤百合香さん(42)は、福島からの避難者の心情を紹介して、「九州電力は責任持って安全を守ってくれますか」「健全な企業体質をつくり直し、原発を廃炉して、使用済み核燃料の処理方法を確立すべきだ」と求めた。障害者や生活保護受給者は「高額な役員報酬や原発寄付金などを丸ごと電気料金に転嫁するのは不当だ。値上げは、命にかかわる問題だ」として、値上げの中止を訴えた。

 意見陳述者からは「一般企業ならば債務超過で倒産する企業の役員が年間3,200万円もの報酬をもらうのか」「代替エネルギーの研究を怠った。企業の責任、モラルがまったくない。経営努力をしなかった(のが原因だ)」「燃料費を小さくする努力をせず、総括原価方式に甘えてきた経営姿勢がある」など、厳しい批判の声があがった。
 総括原価方式は、公共料金を決める際、利益(事業報酬)が発電用資産に対し一定の比率で保証され、コスト(営業費や原価)と利益をすべて算入して料金を決める仕組み。そのため、原発など高額な発電用資産をつくればつくるほど利益が増えることになる。

kyudenneage_2.jpg 専門委員も「(役員報酬が)35%下がったから十分だという判断はしない。絶対水準が問題だ」とコメントした。また、瓜生社長が質問に答えて、相談役ら3人の顧問に雑給として年間8,900万円を計上(原価算入分のみ)していると明らかにすると、傍聴席から怒りの声も飛んだ。

 原発再稼動を前提とした九電の姿勢にも厳しい批判の声があがった。九電は今回の値上げ案で今年7月から原発を順次稼動させる計画。しかし、国の原子力規制委員会は今年7月までに新たな安全基準を策定する方向で作業が進められており、再稼動の7月までに新安全基準にもとづく審査を経るのは困難とみられる。
 福岡市の弁護士・毛利倫氏は「電気料金値上げを認可するならば、原子力規制委員会による安全性の審査を受けずに、ただ原発再稼動を事実上容認するに等しい」「原発再稼動自体が認められるかどうか不透明ななか、再稼動を前提として原価計算をする値上げの是非を審査することはできない」と指摘した。

 九電の姿勢に対して厳しい声が相次いだなか、福岡市の1等地にある本社を、玄海原発のある佐賀県玄海町に移転するように求めた質問に対し、瓜生社長は「原価算定期間内はムリだが、長期的には検討したい」と回答した。公聴会は2月1日も開催される。

【山本 弘之】


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