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東日本大震災

陸前高田市長「復興へがんばっぺし」(3)~リーダーの責任感の欠如
東日本大震災
2013年1月31日 15:51

<リーダーの責任感の欠如>
kokkai.jpg 震災以後、菅直人首相、野田佳彦首相と民主党政権下で首相が交代した。昨年末の衆院選挙後、自民党・安倍晋三総裁が首相に就任し、復興加速への策を打ち出しているが、震災後、民主党政権下での1年9カ月では、復興は遅々として進まなかった。

「震災発生時は、菅首相でした。震災という非常時に途中でやめてますよね。こういうことは、普通ありえない。日本の政治家のけじめのつけ方は、そのポジションをやめてしまえば、責任がなくなるという考え方をしている。そういう考え方の人は、バッジを外せと思う」と、戸羽市長は憤りの声を上げる。日本の危機を肌で感じた市長からの強烈なメッセージだ。

 どうせ責任をとってやめるのなら、「責任を持つから、被災地の各自治体で復興予算を自由に使え」というぐらいの度量を示したほうがよかったのではないか。そうすれば、復興予算が復興とは直接関係のないところに使われてしまうこともなかった。

<国民意識の転換も必要>
 つまずいたら、責任逃れのために、「責任を取る」という言葉とともに、ポジションを降りる日本のこれまでのリーダーたち。この体質を改めなければ、日本の行く末は危ない。日本の政治・経済において、長期的なビジョンで成長戦略を遂行できなかったのは、政治的リーダーの交代が続いたからでもある。

 震災後、日本人の粘り強さや心根の優しさを感じさせるエピソードがたくさん生まれたが、一方で日本の危機管理体制の脆弱さが露呈した。
 想定を超える事態が発生した時、国家を運営するリーダーに、命をかけて職責を全うする責任感が欠如していた。国家の危機的な状況下にあっても、国を預かる政治家たちは国会のなかで党利を考え、政党間の争いさえしていた。そういった政治家を選んだ我々国民にも責任の一端はある。

(つづく)
【岩下 昌弘】

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