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東日本大震災

「地球ワクチン」で農地復興(後)~もりみや(株)
東日本大震災
2012年8月29日 07:00

<放射性物質の線量低減にも応用が可能>
img.jpg 土壌改良材として研究・開発をしてきた「地球ワクチン」だが、福島原発事故による、セシウム、放射性ヨウ素などの放射能汚染の低減にも効果が見られることがわかっている。地球ワクチンの「吸着し、遮蔽する」という特性が、炭化された植物性原料にセシウムなどの放射性物質を吸着し、放射能物質の拡散を遮蔽するのだ。
 もちろん完全な除染というのは、物理学上、不可能なのだが、中濃度、低濃度の汚染地帯に対して、「地球ワクチン」は効果を発揮する。

 永田社長は、「『地球ワクチン』というのはいわば"炭"なのですが、この炭が水に溶けてイオン化した放射性物質を吸い取り、閉じ込めます。この炭には凹凸があり、この凹凸が放射性物資を閉じ込める効果があるのです」と説明する。
 放射性物質低減の詳細なデータについては、生産地からの資材の到着を待って、宮城県でフィールドでのテストを行なう予定。公的な研究機関のデータをもとに、具体的な除染効果の数値を出す。
 「数値目標としては、50%の低減です。土を盛り直すなどの従来のやり方に加えて、当社の技術を使うことで、効率的に、かつ、より安全な生活空間の確保が進めばと思っています」と永田社長。

 「地球ワクチン」を使用した土壌で育てた野菜からは、放射性物質が検出されていないというデータもある。フィールドテストで好結果が得られれば、放射能汚染に苦しむ東北の農地復興を前進させることになりそうだ。

<"農地復興"への思い>
 福島原発の事故発生から、1年5カ月が過ぎたが、放射性物質による汚染の除染はほとんど進んでいないのが現状。東北地方には森林部が多く、「地球ワクチン」などの土壌改良材が、森林部の放射能汚染の低減に果たす役割も少なくない。放射能汚染低減のための資材として、行政機関からも期待を寄せられている。

 さらには、原発事故を起こした日本は、このマイナスを"未来への教訓"にしていかなければならない。「東日本大震災」「福島原発事故」という"マイナス"を、国益にとって少しでも"プラス"に転じる努力をしていくべきである。広がった放射能汚染を人間にとって害のないものに変えていく除染というプロセスは、原発を持つほかの国にとって、お手本となるべきことである。

nagata.jpg 永田社長は、「行政は、除染をもっと真剣に考えないといけないと思います。今の行政のやり方を見ていると、いかに住民からの苦情が来ないようにするかという、マイナスの議論に終始しています。もっと先進的な議論を重ねて、産業喚起を行なうべきであると思っています。微力ではありますが、民間から、被災地の実情を少しでも良くできるように、努力したいと思います」と語る。

 単価も安く、購入しやすい「地球ワクチン」などの土壌改良材を効果的に使えば、放射性物質低減のための土を取り除くなどの土木作業を少なくすることができ、税金の無駄を省くことにもつながる。
 風評被害も含めて、今回の震災および原発事故によって東北地方の農業が受けた打撃は、深刻なものがある。永田社長は、「『地球ワクチン』はもともと土壌改良材として開発したものですし、この資材を使っての農地の復興を目標にしています。除塩や放射性物質の低減を含めて効率的に土壌の抱える問題を解決していくにあたって、化学肥料ではなく、自然由来のものでの再生が"肝"になっていくでしょう」と話した。

 「地球ワクチン」という土壌改良材を使って農作物を育てるための肥沃な耕作地を取り戻し、"土壌"からの再生に挑戦する。永田社長は宮城県を中心に、福島県など東北の「農地復興」に力を注いでいる。

(了)
【岩下 昌弘】

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<COMPANY INFORMATION>
■もりみや(株)
代 表:永田 健二
所在地:宮城県角田市角田字町6番地
TEL:0224-63-1850
FAX:0224-62-1538
URL:http://morimiyacorp.com/


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