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ボーダレス化が育む流通業界のビジネスチャンス(5・終)
流通
2013年2月28日 09:00

 価格競争に対応できない小売業の再編、淘汰が加速している。一方で時代の変化をチャンス新たなモデルが生まれ始めている。

<チャンスはあちこちに存在する>
img2.jpg 海外進出も身近なものになったなか、カンボジアで成功を治める中小企業が存在する。長崎県下で中古車販売を手がける(有)ウイングス代表・川浪量資氏はカンボジアに2008年に進出した。カンボジアで4年前といえば、現在の環境とは大きく異なる。まさにパイオニア的存在と言える。

 プノンペンでさえ信号が少ないなどインフラ整備が追い付いていない。加えて大量の大人を失った国で若い人は仕事への概念が成熟していなかった。ただし、治安は悪くなく親日だったのは予想通り。次第に勤勉なことがわかってきた。男女ともよく働く、日本人に似ていることから手応えを感じた。この間にも続々と海外企業が参入してきたという。

 日本企業は当初、韓国や中国企業の後手を踏んでいた印象だが、相次いで参入。当初の40社から現在は100を超えた。この減少は思わぬ副産物をもたらした。中古車販売で乗り込んでいたが、12年3月に整備工場を兼ねたガレージをオープンすると日系企業からの整備依頼が殺到したのだ。日本の企業による整備が評判を呼んだのだ。

 現在は、中古車販売、整備工場に加え、和食レストランも経営する。こちらも日系企業を中心に顧客が足を運んでおり好調だ。カンボジアの現在を昭和30~40年代と感じる川浪氏は日本と同様の成長をたどると見ている。中古車販売側から見た広告媒体も極めて少なく、チャンスはあちこちに転がっている。
 ASEANのハブ・シンガポールからアジアを攻める「F&B良品」と、カンボジアに乗り込みチャンスを掴んだ川浪氏。
 厳しい事業環境は言い訳の材料には事欠かない時代となってしまった。一方で「座して死すより攻めるべし」という考え方も勃興してきた。
 業種の壁、組織の壁、エリアの壁。「市場は創るもの」という考えがそれを打ち壊し始めた。ボーダーレスに挑む中小企業には、ビジネスチャンスが広がる時代となった。

(了)
【鹿島 譲二】

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