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求め続ける「本質」と「存在意義」(中)~(株)システムソフト 代表取締役社長 吉尾 春樹 氏
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2013年3月18日 07:00

 福岡市に本社を構えるソフトメーカーの(株)システムソフト。昔からPCを触っていた者であれば、「ロードランナー」などの名作ゲームを世に送り出した同社を知らぬ者はいないだろう。ゲーム開発から出発し、現在では企業の業務システム開発に携わる同社代表取締役社長・吉尾春樹氏に、今後の戦略とIT業界の展望についてうかがった。

(聞き手:弊社代表・児玉 直)

<草食系と狩猟系?相乗効果で最適化目指す>
 ――話は事業面に戻りますが、合併効果によって13年9月期は連結売上高で31億6,300万円、経常利益で6億6,800万円を見込んでおられます。合併の狙いはどこにありますか。

 吉尾 冒頭にもお話が出たように、弊社は今年1月1日付けでパワーテクノロジー(株)を合併しましたし、昨年5月には、パワーテクノロジー社の姉妹会社である(株)アップトゥーミーを子会社化しています。それぞれがwebシステムやモバイルマーケティングといった弊社にはない領域を持っていますので、これにより事業の幅を広げることができます。もう少し踏み込むと、顧客に対するコンサルティング能力というか、マーケティング能力を一層高いレベルで身に着けることが実質的な目的と言えるでしょう。

 ――提案力の強化ということですか。

yosio_2.jpg 吉尾 世間のニーズの変化に合わせて、システム開発が担う領域も大きく変化してきています。以前は、顧客の側から自身のノウハウに基づいた「こういうものをつくってくれ」という具体的な指示があり、これを実装するやり方が主流でした。先に実務があり、システムが後から付いてくるのは、ある意味当然かもしれません。ですが、最近は市場の変化がますます速くなり、実務側がシステムに求めるニーズもあらゆる方向に急速に広がりつつあります。「フワッとしたニーズ」とでも言いましょうか、こういうニーズを汲み取ってシステムを組むためには、ビジネスを顧客と一緒につくっていこうというスタンスが必要になってきます。技術者主体の弊社とマーケティング主体のパワーテクノロジー社が1つになれば、もう一段階高いレベルで顧客ニーズを実現できるようになります。

 ――それにともなって、作業量が膨大になっていくようにも思えます。

 吉尾 たしかに、切り口を広げすぎると手に余るところも出てくるでしょうし、システム化できないなんて事態も起こりかねません。ただ、企業が動くときには必ずシステムが動き、その企業はユーザーに伝えたいメッセージをシステムに託すわけです。手法はwebであったり携帯であったりタブレットであったりと多様ですが、個々の出口の特性はノウハウによってカテゴリ化できます。この引き出しを多く持つのが先の2社なのです。引き出しが多いからこそ「出口はここです」と決めることもできますし、作業範囲も限定できてきます。製作面が強い我々を"草食系"とすれば、マーケティングが強いパワーテクノロジー社は"狩猟系"とでも言いましょうか、これらのベストミックスによって、顧客に対して最適化された提案が可能になりますし、作業的な負荷も抑えられます。

(つづく)
【文・構成:田口 芳州】

≪ (前) | (後) ≫

<COMPANY INFORMATION>
所在地:福岡市中央区天神1-12-1
設 立:1979年9月
資本金:14億100万円
売上高:(12/9連結)14億9,983万円

<プロフィール>
yosio_pr.jpg吉尾 春樹(よしお はるき)
1960年6月生まれ。長崎県出身。県立長崎西高等学校から東京大学法学部を経て、83年4月に日本電気(NEC)入社。そこでの経験をもとに、92年7月に同社に転身。企画部長、エンジニアリング事業部長を経て、2005年12月から同社代表取締役社長。


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2013年3月15日 16:48
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