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大学の教育力とは!?(中)
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2013年5月 1日 10:35

<アクティブラーニングの必要性>
 いわゆる大学の講義というと大教室で、教授が学生を前に話し、教え、真面目な学生たちはノートを取り、バイトで忙しい学生は寝ている、サークル活動を頑張りすぎている学生は授業に姿を見せないというのが80~90年代の大学の授業の一般的なシーン。
 しかし、もはや大学が眠くなる授業をやっていたのでは、日本は、国際社会では勝てない。学生が主体的に授業に関わるアクティブラーニングの必要性が高まっている。

<ジェネリックスキルを磨け>
bi_2.jpg 社会に出て、欧米や台頭するアジアと、互角以上に渡り合うには、創造力、交渉力、クリエイティブな能力、リーダーシップ、討議力など、汎用的なスキルを高めることが求められる。組織を引っ張る人材だけでなく、組織を支える人材も、これらのジェネリックスキルを身に付ける必要がある。

 「21世紀になって、リーダーシップや交渉力など仕事を生み出す能力が求められるようになっている。多くの日本の大学は、この変化に対応できていない」と友野伸一郎氏は分析する。
 80年代、「大学に入れば遊んでよかった」時代が続いた。日本は、経済成長期で景気がよく、当時、大学に進学しさえすれば、いい仕事に就けた。
 ある大学の工学部では、「企業から、学生に『何も教えないでくれ』と言われたこともあった」という。何も教えなくても、企業に入ってからOJTで研修すれば、それで十分間に合い、使い物になるという時代が続いた。
 「昔の"できる人"と今の"できる人"の意味合いが変わってきている。以前は、定量的に早く正確に仕事をこなせる人が能力のある人だったが、今は、早く正確にできることに加えて、創造力、交渉力、リーダーシップなども求められる」(友野氏)。

 ハーバード、MITなどアメリカの一流校では、これらのジェネリックスキルを徹底的に磨く授業が早い段階から実施されている。日本は、欧米の一流校に大きく出遅れている。

(つづく)
【岩下 正弘】

≪ (前) | (後) ≫

<プロフィール>
tomono_pr.jpg友野 伸一郎(ともの・しんいちろう)
1953年広島県生まれ。東京外語大学卒業。ジャーナリスト。大学教育に詳しく、著書に「対決!大学の教育力」(朝日新聞出版社)など。06年より河合塾の「教育力調査プロジェクト」に参加し、偏差値だけではない大学選びの指標づくりに取り組んでいる。


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