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福岡市政を破壊する高島シリーズ

福岡市 高島市長が中央保育園移転を強行~蹂躙された不安の声
福岡市政を破壊する高島シリーズ
2013年7月18日 09:47

16日、高島宗一郎福岡市長は中央保育園保護者に会い、「子どもの安全を守りたい気持ちは一緒」と繰り返した。その高島市長が、きのう(17日)、舌の根も乾かぬうちに中央保育園移転予定地(中央区今泉1丁目)での事業再開を保育園側に伝えたと発表した。これを受け、同日午後7時半から、保護者約30人が記者会見を開き、「問題の解決になっていない。無理矢理踏み切るなら、声を上げ続けるしかない」「リコール(解職請求)も考えたいくらいに失望した」と怒りの声を上げた。

<踏みにじられた不安の声>
中央保育園移転問題(17日記者会見) 中央保育園建設予定地前の道路は、狭く、抜け道になるなどして車などの通行も頻繁なことから、安全面で保護者や保育士から不安の声が上がっていた。17日、そうした声を無視するように、市側は、「前面道路だけで十分避難可能」と言い出した。
 これまで言っていた、パチンコ屋を通り抜ける避難ルートさえ必要ではないとしたことに、保護者の間には衝撃が走った。新保育園の前面道路に歩道を設け、上げ下げできるガードパイプを設置するというようなことが、市側の「改善策」のようだが、保護者側は、「問題の解決になっていない」「何をもって改善策と言っているのかさっぱりわからない」と、まったく評価しなかった。保護者が聞いている80cmの歩道では、「ベビーカーを押しながら子どもを連れて歩くのはとても無理」であるし、1~1.5mの歩道が設けられるとしても一部区間だけで、もともと5.5mと狭い前面道路の危険が解消できるわけではないと保護者側は主張した。

 市側は、火災時には消防署が安全に誘導すると言っている。しかし、消防車が順調に到着できたにしても5分程度はかかる。それまで300人の園児と保育士は、保育所に待機しなければならない。火災が起きた場合、子どもたちもパニックになる。待機しているうちに煙にまかれる可能性もある。「そんな保育園がほかにあるのか」と保護者が尋ねても、市側は返答できなかった。保護者は、「消防車が来なくても逃げられるようにというのが避難であって、消防車が来るまで待機なんて、そもそも避難とは言えない」という。保護者側が求めている公開討論を「やるつもりがない」と言っている高島市長のリコールも視野に入れている。

 会見後、母親たちに話を聞いた。「地震などの場合に消防車は別のところにも駆けつけなければならず、素早く来てもらえるかわからない」「複数の子どもを送り迎えするにはあの道路はあまりにも危険過ぎる」「自転車を使って登園する人が多く、今でも大変なのに、比較にならないほど大変な状況になるはず」「保育士さんたちが避難に自信がもてないなかで子どもを預けなければならないのは悲しい」「送り迎えの経験がある人でなければあの場所にある保育園に送り迎えする危険さはわからない」といった不安の声が多数寄せられた。ある母親は、今も子どもと今泉のあたりを通って中央保育園に通っているが、移転先のあたりはあまりに危険なので通らないようにしているという。高島市長が決定したことによって、その危険な道を嫌でも通らなければならなくなるのだ。

道幅が狭く、交通量も多い前面道路 不審者対策についても不安の声が上がった。会見で保護者は、入口のゲートで認証が必要なロックが設置されることになっており、「比較的セキュリティは高い」としつつも、「もしそこを乗り越えられてしまうと、あとは警察が来るまで保育士が何とか持ちこたえるようにという話になっている。何もないことを祈り続けるしかない」と、対策の不十分さに懸念を示した。母親のなかには、「ロックされていることによって、子どもたちが逃げようとしても逃げられないのではないか」「外から園内の様子がわからないのではないか」「何かあって通行人が助けようと思っても、ロックされて助けられないのではないか」などともっと深刻に考えている人もいた。

<究極の選択>
 保育園に通う年頃の子どもは、「飛び出しちゃダメ」と言い聞かせても、そのとおりにはできない。中央保育園の保育の良さを評価して年長と年少の子を中央保育園に通わせている母親は、車も自転車も歩行者も多く狭いあの道を通って通園することにも、いざというときに避難が難しいことにもひどく不安を覚えている。だから、「中央保育園の先生方にはずっとお世話になりたいが、子どもの命が一番だから遠くても違う保育園に通うということも考えている」という。同様に2人の子を通わせている妊娠中の母親は、「3人になると1人とは手をつなげないが、言うことは聞いてくれない。あの場所への通園は考えられない。自分の子に何かあっては絶対困るし、ほかの子に何かあっても悲しい。地震時の対応も不安」だとして、転園も視野に入れているという。

 「子どもの命が一番だから」と考えていても、職場の事情などで遠い保育園に通うという選択はできない場合もある。双子をベビーカー2つで通園させている母親は、「歩道の幅が狭いから、歩道外を通らなければならなくなるのではないか」と危惧している。中央保育園には、今でも8組ほど双子がいるほか、3人兄弟も結構いるという。こうした場合、あの場所に通園するのは至難の業で、まさに命がけだ。この母親は、多くの親が自転車で子どもを連れてくるなか、朝のラッシュ時にどうやって保育園が受け入れるのかについても、災害時に園内待機することについても、市側の言っていることは夢物語で、「これで大丈夫だろう」といった無責任さ、いい加減さを感じているという。

 転園を考えている親もそうでない親も究極の選択を迫られている。働く親にとっても保育園に通っている子どもたちにとっても、夜遅くまでの反対運動は大いなる負担になっている。それでも保護者は子どもの環境が少しでも良いものとすべく、反対運動を続けざるを得ない。「少子化の時代に子どもを産んで、こんな目に遭うなんて」と嘆く声を複数の人から聞いた。

【石坂 文】

▼関連リンク
・中央保育園移転問題(福岡市中央区今泉)HP


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