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台湾での野球交流試合に、かつて日本プロ野球を湧かせた有名選手ら集結
文化・スポーツ
2013年9月 9日 13:51

 台南市で復元された八田與一技師宿舎の敷地内に9月1日、妻・外代樹さんの銅像が建立される節目に合わせ、石川県の野球独立リーグの「石川ミリオンスターズ」は、2日から台湾遠征を行なった。

 水利技術者だった八田與一氏は石川県金沢市出身。日本統治時代の台湾で、嘉義市から台南市にかけて広がる嘉南平野を不毛の地から大穀倉地帯に変え、農業水利事業に大きく貢献した人物だ。親日派の台湾人からは「尊敬できる日本人」のひとりとされている。

taiwan_koryusiai.jpg 3日、嘉義市立棒球場で開催された、対嘉義大学野球部との交流試合。嘉義大学の打撃コーチを務めたのは、元ホークスの陳文賓氏。陳氏は嘉義大学野球部で学生選手を指導している。
 一方、石川ミリオンスターズには、元メジャーリーガーでもある木田優夫投手(元巨人)、森慎二投手(元西武)や、ナックルボールを投げることで有名な女性投手・吉田えりさんが所属。日本のプロ野球界も移行期を迎えており、かつての名選手が年俸を下げてでも、独立リーグでプレーすることが少なくない。

 20年前、陳氏が読売巨人軍のキャンプに参加したとき、木田優夫投手も巨人に在籍しており、それ以来の再会となった。2人は、当時の監督・長嶋茂雄氏の話などで談笑した。木田、森、吉田、3人の注目選手は「投手」としてマウンドに登った。かつて野球界を湧かせた有名選手の集結に、台湾マスコミ記者やファンも驚きと喜びの表情を見せた。

 また、1931年台湾から夏の甲子園に出場し準優勝した「嘉義農林」野球部を題材にした映画「KANO」の公開にも合わせ、石川ミリオンスターズの選手たちは、八田技師が設立に関わった嘉南小学校での野球指導や、建立されたばかりの妻・外代樹さんの銅像見学などを行ない、3日間の日程を終えた。

【杉本 尚丈】


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