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家づくりの研鑽に励む~注文住宅業者特別レポート

2010年4月 1日 12:06

 2007年夏、アメリカでサブプライムローン問題が生じ、この影響からファンドバブルが弾け、世界的な金融ショックとなり不動産市況は世界的に冷え込んだ。当初は、「実需である戸建住宅には影響しないだろう」と見ていた人が多かったものの、08年の秋ごろから一気にこの影響を受けることとなった。特に08年12月から09年2月に掛けての3カ月間は、展示場の来店者数というかたちで各社ともに大きな影響を受けた。先行きが不透明な時代のため、買い控えが進んだのだ。この影響は大手ほど大きく受けることとなった。2009年の国内の着工戸数が100万戸割れどころか80万戸も割込み78万8,410戸と前年比で27.9%のマイナスと大きく落ち込んだ。九州でも68,707戸と前年比33.0%のマイナスと全国平均より落ち込んだ。
 しかし、大手住宅メーカーが苦戦するなか、健闘する業者が地場で現れ始めた。
大きな時代の変革期を迎えた戸建住宅業界。大手ハウスメーカーの時代が終焉を告げ、顧客に密着した地元住宅会社が順調に業績を伸ばす時代を迎えたといえる。それは、長年にわたって、顧客重視の姿勢と、地域に密着した営業展開してきたことが顧客に受け入れられたことや、技術力・企画力も大手に負けないものを身につけたことにもよるが、長期優良住宅や住宅保証の問題により、大手と地場との比較対象が従来の「大手なら安心」「名前が売れているほうが大丈夫」という神話が崩れ去った。「住宅会社より、自分のライフスタイルや嗜好に沿った住宅選び」ができるようになり、「価格も含めた総合的な判断が、大手も地場も同じ土俵で比較できる」ということで、「中小企業(地場)は不安」という部分が薄れたこともあり、それぞれが特長を持った「家」づくりを進めている企業が、全体的に落ち込んでいるなかで、健闘する結果となっている。
勿論、地道な活動により"顧客の心を的確に掴んだ"ということは見逃せない。しかし、素材や工法など、それぞれが自社の特長を掴み、多様化する顧客のなかで、全てをターゲットにするのではなく、そのなかの一部に狙いを絞ることで、大手にも負けないどころか、十二分に勝てるだけのモノを身につけている企業が増えてきた。そのことにより、厳しい市況のなかで、業績の維持・発展を可能にすることができるようになったのだ。
今回は、福岡県を中心に注文住宅に特化する住宅業者をピックアップして調査したもので、各企業の財務データを含めて参考資料にして活用していただけたら幸いです。

【石崎】

【注文住宅業者特別レポート】
掲載企業 27社 定価42,000円(消費税込み)

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| 2010年4月 2日 13:27