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未来トレンド分析シリーズ

日本一人口の少ない県を日本一活力のある県へ!(下)
未来トレンド分析シリーズ
2010年3月30日 08:00
国際未来科学研究所代表 浜田和幸

 これほど素材感の漲る地域はない。地域経済を調理する料理人がいれば、これほど腕を揮いたくなる素材もないだろう。電気自動車の研究開発と製造拠点が米子市に誕生することが決まった。その背景には「小が大を凌駕する」ことを実証しようとする鳥取県の意気込みが感じられる。

 さらには、日本海を隔てて急成長を遂げるアジアの巨大な市場が存在している。航空路に加え、DBSと呼ばれるロシア、韓国と鳥取を結ぶ定期貨客船も運航が始まった。中国を含むアジアとの交易の表玄関こそ「鳥取の未来への扉」といえよう。こうした無限の可能性の恩恵を地域経済に根付かせることこそ政治の使命ではないだろうか。

 鳥取県こそ安心して暮らせる定年退職後の循環型コミュニティーの先進県に相応しい条件と環境を備えている。県内各地に眠る国有地の有効活用、限界集落や耕作放棄地の積極的な活用、海や湖、川などの天然の競技場を使ったオープン・スイミングや鉄人レースなどの新たなスポーツの振興。加えて、フコイダンや音楽熟成などの地元発の先端技術を生かした未来先取り型の健康食品産業も元気だ。

 はたまた世界アニメサミットの招致に成功したように、鳥取県には「ゲゲゲの鬼太郎」や「名探偵コナン」、そして谷口ジローの「遥かな町へ」に代表される独自のアニメ文化を育んできた風土がある。海外からの関心も高く、農林水産業と一体化した鳥取県の魅力を積極的にPRすれば、これまでにない新たな観光産業が巻き起こるに違いない。

 これまで個別に動いてきた市町村やNPO。そして民間企業が10年後の鳥取県の未来図を描くことにより、お互いに力を合わせれば、世界的な不景気や地域の雇用不安を吹き飛ばす起爆剤になるだろう。土地の価格も手ごろで、ゆったりとした空間の中で太陽の光や雪解け水の伏流水がもたらす、安全と安心を実感できる生活環境。さらには、各地に広がる温泉の癒し効果も魅力だ。
 いわゆる自然のエネルギー・スポットと呼ばれる数々の拠点に加え、後醍醐天皇ゆかりの歴史的遺産の数々。最近流行りの「歴女」にとっては新たなターゲットになるに違いない。こうした新旧の魅力的素材を巧みに組み合わせることで、人口は少ないが豊かで安定した地域社会を生み出すことが可能になる。県民一人ひとりが"一歩半前に"踏み出すことで、潜在力を120%生かせる。そのための羅針盤と未来への看取図を今年7月の参議院選挙までに提案したい。

(了)

【浜田 和幸(はまだ かずゆき)プロフィール】
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 プロフィール:1953年、鳥取県生まれ。米子東高から東京外国語大学中国科へ。米ジョージ・ワシントン大学大学院にて政治学博士号を修得。新日本製鉄株式会社、米戦略国際問題研究所勤務を経て、国際未来科学研究所の代表。ベストセラー『ヘッジファンド』『たかられる大国・日本』『快人エジソン』など50冊の著作を世に問う。「保守の底力が日本を一流にする『国力会議』」の提唱者。

連絡先:〒683-0041 鳥取県米子市茶町61 浜田和幸事務所
電 話:0859-37-2822

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