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竹原信一氏・特別寄稿

「知らなければ変わらない」~前阿久根市長・竹原信一が語るひどすぎる国家のしくみ(後)
竹原信一氏・特別寄稿
2011年7月15日 07:00

<四権連立の大蛇>
竹原 信一 氏 身分制度が社会全体を蝕んでいます。事実上この国には三権分立はありません。立法・司法・行政に第四の権力、記者クラブ報道が結びついた四権連立で国民の自由と財産を蹂躙しています。日本は社会制度の劣等国家であり、国家の真実を知らない国民の誤解、善意、妥協、諦めで支えられているのです。

 私はこの様子を大蛇に例えました。公務員大蛇は政治家を国民から組織を守るウロコにしている、政治家はピカピカ光る大蛇のウロコをするのが誇らしくて嬉しい。誰がウロコになっても大蛇がやることは変わらない。選挙はウロコを替える脱皮にすぎない。大蛇は脱皮をする度に税金を食って太るのに、犠牲になる国民がウロコに何かを期待してしまう。

 国家の本体は公務員組織であり、官僚がその他公務員を兵隊とする軍隊です。この軍隊は国民に向けて銃を乱射しています。にもかかわらず国民は悪政の犯人が政治家だと思っている。
 「公務員は官僚組織(全体)の奉仕者であって住民(一部)の奉仕者ではない」。戦後日本は天皇が官僚組織に変わっただけ、戦前と同じです。

<知らなければ変えられない>
 景気悪化と円高の原因は、単純に通貨不足です。日本銀行はバブル時代のトラウマから金融緩和をしてこなかった。財務省は天下りを確保するための大きな政府へまい進。増税の理由が欲しくて財政赤字の拡大策をとっています。政府紙幣発行を進めようとした中川財務大臣を官僚が罠にはめるなど、官僚の悪質さは言語を絶する。彼らは大震災も増税のチャンスと心得ています。

 この国は原発推進のためにでデタラメな安全神話を作り、人類史上最大の放射能汚染を拡大し続けていてこれを止められない。電力会社は役人と強く癒着している。東電幹部と担当省の官僚たちは保身第一、いまだに国民を欺き続けている。今後、爆発的に増えるであろう癌患者を考えれば戦慄します。

 知れば知るほど官僚たちが確信的に国民を犠牲にしている姿が浮かび上がってきます。一方、議員たちは票のためなら何でもする。それ以外は何もしない。言ってみれば純粋強欲なバカ。
 極悪官僚と票バカ政治家たちがこの国の住民を奈落の底に落としています。
 「知る事からはじめよう」。これは私が会社と家庭を捨て、死ぬ覚悟で配り始めたチラシの最初のタイトルです。このひどすぎる国家の仕組み、これを国民が知らなければ転落を止めることはできません。多くの国民が現実を知ってはじめて票バカ政治家を変えて極悪役人組織を変えることができるのです。希望の持てる社会はそのあとです。

(了)
【竹原 信一】

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