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時の運に負けない必然の経営とは マネジメントゲームレポート(4)
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2011年12月19日 16:52
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 マネジメントゲームは、最終的な資本の額を競う経営シミュレーションゲームである。経営とは読んで字のごとく「営(いとな)みを経る」、日々日常の営みの結果となる。そこで、今回は資本を増やした優勝者・河村氏と最下位者の取り組みを比較してみる。それぞれの損益推移と経営取り組み評価を順にみてみよう。

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 まず、各人の損益推移については、優勝した河村氏が順調に売上客数を増やし粗利益を拡大させた一方で、最下位となったA氏は第二期目に粗利段階で赤字を出している。通常、粗利益は人件費や経費などの固定費を支払うための原資となるため、この段階での赤字はそもそもの販売計画を疑わなければならない。A氏は経営第2期目に、かなり高単価な平均単価を記録しているが、売上客数は4名に過ぎず、結果的には集客が続かなかった。

 また、A氏は2期目の不振を取り戻すため、第3期が始まった直後に「300」を借入して3店舗目を出店した。これでA氏は、低単価顧客、中単価顧客、高単価顧客すべての市場から集客できる体制が整えられた。ところが、3期目は各参加者ともに営業計画の進捗に傾向し集客競争が激化していたために、思うような結果にまで届かず時間切れ。ゲーム終了前に再度「200」を借り入れ、元手の資本を大幅に減らしてゲーム終了となった。

 その点、優勝者の河村氏は2期目までに設備投資と商品開発を終わらせて、3期目は集客に集中していた。集客競争においては、広告宣伝と商品開発への取り組みが優位性を生み出すためこの部分への投資は十分で、そのうえで単価をあげるために、ライバルの集客動向を意識した入札などを行なっていた。また、社員雇用についても必要最低限の配置で、アルバイトをメインに人手は賄っていたことで固定費が抑制されたことも特徴的だった。

 3期という短い経営期間のなかで、できるだけ固定費を抑えて、可能な限り高い粗利の顧客を獲得するという河村氏の基本戦略は、ゲーム中においても特に目立つものではなかった。ところが、いざゲームを終えて3期目の決算を終えてみると、河村氏一人が資本を増やしていたとあって、現実の経営においても優秀な経営者は意外と目立たないのかもしれない。

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 今回のマネジメントゲームモニター大会は、飲食店経営において決算3期の資本額を競ったわけで、現役の経営者とは与えられた環境は同じではない。しかし、事業の立ち上げ直後において、まずは経常黒字化、そして純資産の拡大という点は経営の基本である。また、マネジメントゲームのなかで、絶対正解となるアプローチはないが、客数を増やすことや単価を上げること、コストを下げるといった部分も、現実の経営にもそのまま当てはまる。
 さて、いよいよ次回は、本シリーズの最終章となる。今回のモニター大会では高単価顧客に特化した人、大型店舗で薄利多売に徹した人など、参加者それぞれに独自の経営アプローチが見られた。次回はそのなかから特徴的な経営アプローチを紹介する。(続く)

【児玉 崇】

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■お知らせ
会社の経営計画や幹部候補育成の教育プログラムとして、川庄公認会計士事務所さん2012年1月に開催されるようです。企業経営のコスト構造が体感できるマネジメントゲームへの参加をぜひご検討下さい。

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