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竹原信一氏・特別寄稿

前阿久根市長・竹原信一が語る「ひどすぎる国家のしくみ」(13)~官僚国家の謀略(後)
竹原信一氏・特別寄稿
2012年3月15日 10:00

 それでは、おカネに関して国はいったいどのような立場なのでしょうか。日銀の立場を規定するのは、国会で決められる日銀法です。法律を変えることで日銀の動きをコントロールすることができます。ところが、この国では日銀に自由を与えてしまいました。中央銀行としては、世界にも珍しいノルマのない自由な会社にしてしまっているのです。

money.jpg 国家運営には莫大なおカネが必要です。役所はほとんどおカネを稼ぐことをしないので、国民から税金を取ります。国民が銀行から借りたおカネを、いろいろな理由をつけて強制的に取り上げるのです。そのうえ、紙切れの国債を銀行に売って、皆さんの銀行預金も官僚が使いこんでいるわけです。その国債借金を理由に増税を言い出す始末。国民は幾重にもだまされ、利用され続けています。

 日銀には経済成長と雇用、物価、社会の経済構造をコントロールする力があります。民間への貸し出しをする銀行の元締めですから、非常に大きな影響力を行使できるのです。
日銀には権力も能力もあるのに、国民の暮らしや国に対する責任がほとんどない。これは驚くべきことです。責任のない仕事をわざわざやるバカはおりません。結果、ひたすら日銀関係者の利益を図る組織になるのは、むしろ当たり前と言って良いでしょう。

 同じ事が政府官僚についても言えます。官僚組織は、国民の暮らしに責任がありません。責任のない組織が立法、司法、行政のすべての権力を手にしています。ですから、長い間にわたり、官僚による官僚のための国づくりがされてきました。官僚人事のほとんどは官僚が行ないます。組織の利益を最大化するものが出世する仕組みです。臨時雇いにすぎない国民の代表政治家などに自分たちの処遇を左右させるつもりはありません。

この様なことは、地方自治体でも同じです。実際には自治などはほとんど無く、国から地方までの公務員が連携して公務員の利益を最大化する政策がとられてきました。官民の給与格差、退職金格差はその象徴です。社会の本質を国民に気付かれないように、「公務員は公僕」というような嘘を広めてあります。公務員は強力な身分制度に守られた本当の権力者です。この日本は、公務員の公務員による公務員のための全体主義国家なのです。

 国民に教え込まれてきた嘘として、「国民が選挙で選んだ政治家が法律を作り、役人を管理する事で民主主義がなされている。」といのもあります。それはタテマエでしかなく、実際には法律を役人が作っています。「役人に政治家が使われている」というのが現実の姿です。「政治家よりも官僚の方が頭が良い」こんな風に言われ、「官僚を上手に使う政治家が大物」と誤解されたりもします。政治家は無自覚なままに官僚が仕立てた神輿のうえで踊る役者みたいなのがほとんどです。官僚の頭の良さは多くの場合、言い訳上手で悪賢いとすべきものです。官僚は使われたふりをして、組織的に政治家と国民を騙すのです。

 官僚は密かに謀略を張り巡らし、連携して組織の利権確保にまい進し続けています。これを止める力のある政治家はいません。報道と検察、裁判所がでっち上げれば政治家としての息の根を止める事ができます。国民が主流メディアによって操られているので強い政治家を支える事ができないのです。小沢一郎の裁判では、検察による証拠の隠蔽、嘘などがありました。日本は悪質な官僚国家です。小沢裁判も官僚国家の謀略なのです。

(了)
【竹原 信一】

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<プロフィール>
竹原 信一 (たけはら しんいち)
竹原信一氏前阿久根市長・1959年、鹿児島県生まれ。元航空自衛官(88年退官)。阿久根市議を経て08年、阿久根市長選で初当選。ブログでの情報発信や市職員の給与明細全面公開など数々の"掟破り"の手法で市政改革に取り組んだ。11年、市長リコールにともなう出直し選挙において864票差で敗れ失職。同年、鹿児島県議選に出馬するも落選。




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