＜地域に貢献する病院＞
　「いやー、昔は普通の病院だったんだけどねー。今、本部は東京にあるらしくて、本当に大きくなった。老人介護施設ができて、大学や専門学校ができて、いろいろ言われますが、私は地域のためにとても貢献していると思います」と高木病院周辺の商店の従業員は語る。

　「人間ドッグは有名のようで、全国から患者さんが来られてますよ。当然、患者さんやそのご家族の方も大勢来られますので、とても助かってます」と語る人もいた。

　褒める人がいれば、当然ながらけなす人もいる。それは同業者のやっかみなのかはわからないが、いろいろとあるのだろう。
　ただ、人々の健康と生命を守る医療だから、規模は大きくなればなるだけ地域に貢献することにつながる。規模が大きくなれば、全国から腕の良い医者を雇うこともでき、医療レベルの向上につながる。医師や看護師のみならず、福祉関連のスタッフ、調理員、清掃員などの雇用にもつながる。医療機関が巨大化することは、悪いことではない。

　医療費削減にともなう診療報酬のマイナス改定により、個人の医院をはじめ、さまざまな医療機関が倒産するなか、地域によっては病院で治療を受けられずに苦しんでいるところもある。この場合は、助かる命も助からないケースが出てくるのかもしれない。そうなれば悲劇だ。そのため、医療機関の巨大化は地域によって、むしろ歓迎されるべきだろう。

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