<5万人を超えた防災士>
防災士は2012(平成24)年4月現在で、5万人を超えている。防災士を養成している日本防災士機構は、最終的に30万人の防災士の養成を目指している。この数字は陸海空自衛官と予備自衛官を合わせた20万人よりも多い人数である。
東日本大震災では自衛隊の活躍が注目されたが、多くの防災士も被災地でボランティアとして活躍した。
大災害の発生時に、被害の規模が大きいほど公的な支援の到着が遅れるという現実に対応して、消防、自衛隊等の公的機関が機能を発揮するまでの間(おおむね3日間)、各自の家庭はもとより、地域や職場において人々の生命や財産に関わる被害が少しでも軽減されるよう、被災現場で実際に役立つ活動を行なうのが防災士である。
<防災士の活躍の場は無限>
防災士は各自の所属する地域や団体・企業の要請を受け、避難、救助、避難所の運営などにあたり、地域自治体などの公的な組織やボランティアの人達と協働して活動することも期待されている。
平時には防災意識の啓発に当たるほか、大災害に備えた互助・協働活動の訓練や、防災と減災および救助等などの技術練磨などに取り組み、求められる場合には防災計画の立案などにも参画するとしている。
今後も災害列島である日本においては、東日本大震災級の巨大災害の発生が予想されるなか、自衛隊の人的不足を補う民間防衛の担い手の1つが防災士制度なのである。
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<プロフィール>
濱口 和久 (はまぐち かずひさ)
昭和43年熊本県菊池市生まれ。防衛大学校材料物性工学科卒業。陸上自衛隊、舛添政治経済研究所、民主党本部幹事長室副部長、栃木市首席政策監などを経て、テイケイ株式会社常務取締役、国際地政学研究所研究員、日本政策研究センター研究員、日本文化チャンネル桜「防人の道 今日の自衛隊」キャスター、拓殖大学客員教授を務める。平成16年3月に竹島に本籍を移す。今年3月31日付でテイケイ株式会社を退職し、日本防災士機構認証研修機関の株式会社防災士研修センター常務取締役に就任した。『思城居(おもしろい)』(東京コラボ)、『祖国を誇りに思う心』(ハーベスト出版)などの著書のほかに、安全保障、領土・領海問題、日本の城郭についての論文多数。5月31日に新刊「だれが日本の領土を守るのか?」(たちばな出版)が発売された。 公式HPはコチラ。
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