財団法人平成紫川会小倉記念病院で院長と理事長を兼務する延吉正清氏が、日本で初めて心臓カテーテル治療を行なってから、約20年が経過した。"神の手"を持つと称えられる天才ドクターの功績を記念して、「NET-IB NEWS」では、2回に渡って、2008年4月に収録したインタビューの回顧録を掲載した。(前編、後編)。
小倉記念病院が現在の小倉北区浅野に新築移転したのは、インタビューから2年後の2010年12月。そこで、実際に小倉記念病院を訪れてみることにした。
<豪華絢爛小倉のランドマーク>
JR「小倉駅」新幹線口を出て、ペデストリアンデッキと呼ばれる歩行者回廊を歩くと、最初に目に飛び込んでくるのは、リーガロイヤルホテル小倉だ。この29階建のホテルを右手にして歩みを進めると、小倉記念病院が見えてくる。白く、巨大な建物は、独特の迫力があり、威風堂々とそびえ立ち、輝きを放っている。歩行者回廊のなかには、薬局が2軒営業していて、処方箋を手にした患者の姿を数多く目にした。
正面入口には、豪華ホテルのような巨大回転ドア。それを抜けると、今後はまるで百貨店さながらのロビーが広がっている。いや、新宿の伊勢丹や池袋の東武だって、ここまでの豪華さや新しさはないだろう。また、ゆったりとした空間の食堂は、従来の病院の食堂のイメージとはまるで違うものだった。味付けも値段も、"病院の食べもの"というよりも、オフィス街のレストランのイメージに近い。
また、ロビーには、院長以下、幹部職員の写真が掲示されている。その頂上には、小倉の英雄である延吉氏の写真と名前が誇らしげに掲げられている。ここはまさに、院長と理事長を兼務する同氏の城なのだと改めて実感した。
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658床という規模を誇り、小倉に君臨するこの大病院の今を伝えたい――筆者は、そういう気持ちに駆られた。
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