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福岡の特選企業

福岡の木造住宅環境のレベルアップに全力投球する誠実企業(後)~(株)岩堀工務店
福岡の特選企業
2012年10月23日 07:00

<デベロッパーからも頼られ研究・進化させる>
mokuzou_jutaku.jpg 経営は観念では成立しない。《脱・総合建設業》を決断する際にも、岩堀社長に具体的に啓示する切っ掛けがあったはずだ。2008年9月のリーマン・ショク以降、マンションデベロッパーの一部が戸建住宅分譲に活路を見出そうとしていた。それらの業者は、戸建を建てる能はない。戸建実績のある業者を躍起になって探し求める。行きついた先が、岩堀工務店であった。同社は期待に応えて仕事をこなした。発注した先からは、大量の感謝の声が浴びさせられた。岩堀社長は気を良くしつつ、次善の秘策を練った。

 「やはり我が社が勝負できる領域は、戸建木造工事だな。年間50棟近く消化できれば、資材のコストダウンもできる。この規模であれば、我が社の施工力で充分に対応できる」と確信を得た。デベロッパーの事業展開を学んだ。「紹介による個人客の実績は年間10棟程度、期待できるが、あとはどう加算するかが勝負になる」と、作戦を落とし込んでいく。行き着いたところがミニ分譲である。それも、福岡都心部の住宅街をターゲットにした。

<40年超える住宅街のイノベーション戦略>
 早良区有田5丁目に3区画のミニ分譲を行なってみた。総事業1億1,000万円。ほぼ自己資金で賄える事業規模である。5月に着工したのだが、ほぼ即決完売となった。購入層も非常にレベルの高い人たちである。即完の分析をしてみた。最大の要因は、交通の便であった。地下鉄七隈線加茂駅から徒歩5分という立地が、お客の食指を動かしたのである。

 「従来、有田地区といえば、原地区よりも遅れたイメージがあった。ところが、地下鉄が開通すれば形勢が逆転するのだということを学ばせてもらった」と振り返る。

 都市は生き物、勃興するところ、発展するところ、衰退するところ、さまざまである。都市福岡においても然り。岩堀社長は自社のビジネスに置き換えて周囲を見守る。本社のある南区若久区域でも、老人住宅が目白押し。子どもも寄りつかない老人所帯の居住も、近々、手放さなければならない運命が待ち構えている。虫食い(廃墟)状態を放置すれば、近隣が寂れてしまう。活性化の方策が望まれる。

 若久から2キロ先には、かつて福岡市民にとって《憧れの居住ゾーン》となっていた『長住』がある。それからもう40年以上が経過するが、老人タウンに様変わりしている。1区画150坪の広さは、3区画にして売り出して、極力、若者世帯に購入してもらう。そういう区画を10件でも処理すれば、《老人ゾーン》長住は、一躍《若者所帯が群がる地域》として有名になる。まさしく、地域の活性化のイノベーションの見本になる。

 岩堀工務店は『安心の住まい』を提供しつつ、福岡の住宅街のイノベーションに貢献する戦略を展開する企業なのだ。

(了)

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<COMPANY INFORMATION>
■(株)岩堀工務店
代 表:岩堀 博隆
所在地:福岡市南区若久2-33-18
設 立:1967年3月
資本金:3,500万円
業 種:建設業・一級建築事務所・宅地建物取引業
TEL:092-541-4301
URL:http://www.e-house.co.jp/iwahori-koumuten/

<代表プロフィール>
iwahori.jpg岩堀 博隆(いわほり・ひろたか)
1952年7月生まれ、鹿児島県出身。鹿児島県立薩南工業高校建築科卒業後、72年4月に日本住宅公団入社。84年2月、(株)岩堀工務店入社。94年3月に常務取締役、97年3月に取締役副社長を経て、02年10月に代表取締役社長に就任した。


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