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直撃インタビュー

HISで学んだ経営観 ベンチャー企業に必要なもの(1)
直撃インタビュー
2011年1月 4日 08:00

ビッグ・フィールド・マネージメント(株) 代表取締役 大野 尚 氏

 九州のマンションの1室、2人のスタッフで始まったHIS九州。ビッグ・フィールド・マネージメント(株)代表取締役の大野尚氏は、15年間で九州中国地区の売上を百数十億円へと成長させた。かつて現HISの澤田秀雄会長ともに歩んできたベンチャー企業成長の軌跡とこれからの福岡の可能性について語っていただいた。

<コミットメントの大切さ>

 ―創業当時のHISに入社された大野さんですが、そこで培われたこと、そして澤田さんの印象についてお聞かせください。

ビッグ・フィールド・マネージメント(株) 代表取締役 大野 尚 氏 大野 私はHISで仕事できて、本当に良かったと思います。まず、澤田さんは普通ではないということです。未来をつくっていく能力が、非常にすぐれていると思います。目の前のお金や待遇だけではなく、人を感動させ、要は未来への希望や目標を達成したあとの喜びをきちんと伝えることで、たとえ長時間労働になったとしてもそれを大変だと思わせないようなパワーをつくりだしていました。

 昔のHISというのは、長時間労働、休みも少ない、待遇も良くなく給料も安かった。販売管理費を削ることで利益を出しているのだろうと周囲にはよく言われていましたが、働いている私たちはそんなことをまったく思っていませんでした。そこがすごいなと思います。そういう意味で、普通の会社とは違いました。

 創業期の会社は、給料が安かろうが、時間がなかろうが、元気にエネルギッシュに頑張っていかなければなりません。「きつい」と感じさせると皆が働かなくなりますから。ハウステンボスがある程度うまくいっているのも、これまで一度も黒字を出したことがない人たちのモチベーションをすごく高めているからだと考えられます。

 もうひとつ苦労を感じなかった理由は、ミッションではなくコミットメントだったからです。ミッションというのは、人から与えられた人間が「やらなければならない...」という気持ちで何かをすることです。しかし、コミットメントというのは、上で引っ張る人間がその姿形や自分のイメージを見せることで、その下にいる人間に「よしやろう!」「これをしたい!」と思わせることです。

 当時のHISというのは、皆がそういう気持ちでした。上に立つ澤田さん自身がコミットメントしますから、社員だった私たちも「澤田さんに負けないよう頑張ろう」と思えるわけです。

 普通の会社では不可能とされる前期比2ケタポイントの業績アップ、もっと言えば当時は2倍、3倍のアップを、自らコミットメントし、自らそのエネルギーをつくりだしてきたわけです。そこが澤田さんのすごいところです。

(つづく)

【文・構成:大根田 康介】
【取材協力:エンドライン(株)】

<プロフィール>
大野 尚(おおの ひさし)大野 尚(おおの ひさし)
1958年福岡市に生まれる。専門学校卒業後、定職に就かず世界を放浪。帰国後無職で結婚。妻に養ってもらいながらの日々を経て、肉体労働、音楽関係、コック修行など、様々な仕事を経験したのち、当時まったくの無名だった現エイチ・アイ・エス創業者の澤田会長と出会い、同社に参画。マンションの一室から始まった九州・中国エリアを100数十億にまで伸ばす。退社後、2004年に自社を立ち上げ、経営コンサルティング、講演、セミナー等で中小企業経営者に向けて辛口のアドバイスをする傍ら、自身の経験を元に積極的にニート・フリーター、学生の力になるべく活動している。


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