ネットアイビーニュース

NET-IB NEWSネットアイビーニュース

サイト内検索


カテゴリで選ぶ
コンテンツで選ぶ
会社情報

自立する地域社会

【飯塚特集】利便性のポテンシャルをどう活かすべきか~民主党・県政クラブ県議団 吉村敏男会長(前)
自立する地域社会
2011年9月 1日 07:00

 長年、嘉飯山地域で政治の世界に関わってきた吉村敏男県議。自民党勢力がいまなお強いこの地域で現在、民主党・県政クラブ県議団会長および民主党福岡県連幹事長という要職を務めながら、地域発展に尽力している。そんな吉村県議に、とくに飯塚市域が抱える課題と経済発展への見通しについて、率直な思いを語っていただいた。

<自動車産業の誘致を>

 ―まず、飯塚市の経済を振興するにあたっての課題とは。

 吉村 この地域は国道200号線と201号線がクロスした地域で、八木山バイパスや冷水バイパスもあり、インフラ整備はかなり進んできたと思います。ただ、東九州自動車道につなぐ仲哀トンネルから先の計画がないというのは問題ですが。これについては、私も以前から県議会で提言しています。

吉村敏男氏 戦後の筑豊地区(飯塚市嘉穂郡、直方市鞍手郡、田川市郡)の発展を支えた石炭産業は、昭和30年代後半から遅いところでは昭和50年代初め頃にすべて閉鎖しました。その後遺症から田川市郡が立ち直れないなか、飯塚市を含む嘉飯山地区はいち早く産炭地からの脱却を図ることができたと思います。同じく直方鞍手地区も、北九州市に近いということもあって、ある程度は立ち直れたと思っています。3つの地域を比較すれば、田川市郡は県立大学の設置などあっても、ほかの2地区に比べていまだに「旧産炭地」のイメージを引きずっているという違いがあります。

 筑豊地区の発展について、国と県は産炭地振興という名目でこれまで約4兆1,000億円の支援をしてきたと思いますが、2002年4月に始まった暫定措置もすべて終わり、これから本格的な自立に向かいます。ただ、やはり筑豊地区というのは、まだ昔の行政や企業に対する強い依存心への警戒心もあってなかなか企業が来たがらないという課題を抱えています。福岡市を中心に、たとえば福間や宗像、大野城や春日、筑紫野などは人口が増加しています。

 しかし、これほど便利な交通手段が確保されており、土地が余っているにも関わらず、他地区の人や一度この地域を出た人が戻って飯塚市に新居を構える人がほとんどいません。これは、この20〜30年変わらない現象です。

 そういう面から言えば、私たちはこの地域が「旧産炭地」から脱却したと思っているけれども、外の人から見れば、まだ「旧産炭地」というイメージを引きずっているのだと思います。それを解決するためにも、やはり自動車関連企業を積極的に誘致し雇用をつくり出していくべきです。

 せっかく北部九州で自動車150万台の生産が可能な設備ができた矢先の08年秋に、リーマン・ショックが起きてしまいました。その結果、09年には100万台を大きく割り込み、ようやく2010年に100万台に回復しましたが、今度は東日本大震災で部品が入ってこないことから操業を抑制しています。しかし、自動車産業とそれに関連する企業がこのあたりでもっと活発に展開されれば、大きな雇用が生み出されていくと思います。

(つづく)

【文・構成:大根田 康介】

| (後) ≫

*記事へのご意見はこちら


※記事へのご意見はこちら

自立する地域社会一覧
自立する地域社会
2011年10月 3日 13:22
自立する地域社会
2011年9月16日 07:30
自立する地域社会
2011年9月15日 15:45
NET-IB NEWS メールマガジン 登録・解除
純広告用レクタングル

2012年流通特集号
純広告VT
純広告VT
純広告VT

IMPACT用レクタングル


MicroAdT用レクタングル