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【宗像特集】「淳風美俗」のまち・宗像 潤沢な観光素材をどう生かすか(前)
自立する地域社会
2011年9月13日 14:21

(社)宗像観光協会 代表理事 吉武 邦彦 氏

 今年(2011年)3月の統一地方選挙で無所属新人として立候補し、激戦を制し見事当選を果たした福岡県議の吉武邦彦氏。長年、宗像の地でまちおこしに関わり、自身も(株)魚屋の経営者として地元経済を支えてきた。そんな吉武氏に、今回は(社)宗像観光協会の代表理事として、宗像のまちおこしの現状と課題について語っていただいた。

<素材を磨く>

 ―まず、宗像の長所と短所とは。

(社)宗像観光協会 代表理事 吉武 邦彦 氏 吉武 宗像は「淳風美俗」といって昔ながらのものを大事にしてきたところです。しかし、素材はあるけれどもなかなか生かしきれてない部分があると思います。我々は交流人口を増やし豊かなにぎわいをつくるため、地域外に宗像をアピールし、ここに来てもらって経済波及効果を出していけるような取り組みを目指しています。
 そのためにはある程度、公共的なインフラも必要ですし、何より民間企業の投資意欲がわくようにしていかないかんということで、地域ブランドや地元の魚祭りなどのイベント、沖の島の世界遺産への取り組み、市町村合併などさまざまな仕掛けをして素材を磨いてきました。ただ、どうしてもボランティアだけでは行き詰ってしまいます。私もボランティアでやってきましたから。そこで、政治の力を利用した究極のボランティアをしてみようかということで、現在(福岡県議)に至ります。
 宗像は歴史があるし、自然も豊富で素材は良い。しかし、民間企業がなかなか設備投資をしきれない。これをクリアしなければなりません。観光というのは、国や県の補助金にあまり頼っていない分、力を入れればその分だけの効果が出やすいと思います。

 ―宗像の主な産業は農業でしょうか。

 吉武 サラリーマンかもしれません(笑)。北九州や福岡の都市から1時間以内のところに300万人以上が住んでいますから。昼間はみんな仕事に出ているため、昼間と夜間とでは夜間の人口の方が多いと思います。「サラリーマンの都市」でも良いのかもしれませんが、そうも言っていられないでしょう。
 農業ならいちごや大豆がよくとれますが、どこでも同じでしょうが、農業は高齢化と後継者不足が課題です。6次産業化が必要でしょう。収穫だけでなく、加工やブランド化で付加価値をつけていくような取り組みです。
 我々が取り組んでいるものの1つに、食と農の循環システムがあります。旅館や飲食店から出た残渣、残飯を業者と連携して堆肥(乾燥肥料)をつくり、それで野菜や果物を育てて地元の飲食店や道の駅で販売するというチャレンジを、ここ4年ほど続けてきました。少しずつかたちになってきたと思います。

(つづく)

【文・構成:大根田 康介】

 (中) ≫

<プロフィール>
吉武 邦彦吉武 邦彦(よしたけ くにひこ)
 1955年9月、福岡県宗像市神湊生まれ。78年東海大学海洋学部卒業後、ロイヤル(株)に入社。83年家業である(株)魚屋に入社し、現在は代表取締役を務める。長く宗像のまちおこしに関わり、(社)宗像観光協会代表理事のほか、まちおこし組織「玄海未来塾」代表、アクシス玄海物産館の企画・立案・運営責任者、宗像・玄海合併推進市民グループ「宗像人の会」発起人、玄海小学校PTA会長、「沖ノ島大国宝展」実行委員長、世界遺産登録推進組織「沖ノ島物語実行委員会」委員長、宗像大社氏子青年会会長、新観光物産館(道の駅むなかた)建設検討部会部会長など多数の地元の公職を兼務している。


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