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【流通】ぽっかり空いた駅前一等地 大分パルコ跡地は何を語る?(2)
流通
2011年10月18日 12:20

<大分第一ホテルも営業終了へ 完全な空きビルに>

大分第一ホテル 大分パルコが入居していたビルの運営をする大分開発は、商業施設としての再開発を断念することを発表した。また、同ビルに入居している大分第一ホテルも今後1年以内での営業を終了する。

 第一ホテルは、1974年に開業し同ビル8~12階で営業を行なっている。客室は136室で宴会場もかまえ、結婚披露宴なども行なわれている。

 ビル正面の出入口は元々パルコ向けのものだったため、第一ホテルの入り口はビルの側面中央にありあまり目立たない。パルコ店内から第一ホテルへの連絡入口もあったが、パルコ撤退にともない閉鎖された。これでは入り口がわかりにくく困惑する利用客も多いと考えられる。パルコ撤退は同ホテルの経営にも影響を及ぼしたことがうかがわれる。

<唯一のファッションビルとなったFORUS>

フォーラス パルコ跡地の斜め前に大分フォーラス(FORUS)がある。73年にジャスコ大分店として開業、その後93年にフォーラスとしてオープン。イオンリテール(株)が運営する商業施設である。パルコとフォーラスは、若者向けカジュアルファッションを中心とした売場構成のファッションビルのため、テナントがかなり被っているような印象を受ける。

 大分パルコ閉店にともない、パルコで営業をしていた一部テナントがフォーラスへ移転となった。フォーラス内の女性スタッフによると、「パルコ撤退により、フォーラス自体はより充実したように思う」とのこと。大分駅前の若者をターゲットにした店舗はフォーラスのみのとなってしまったため、元々この辺りで買い物をしていた客はフォーラスに集中するだろうということだ。フォーラスには10代、20代を中心に消費者が入っているようであったが、駅やバス停も近いことから、待ち合わせや、発車時間までの時間つぶしに利用している消費者も多いような印象も受けた。

(つづく)
【柚木 聡美】

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