3月1日から、(株)ワイ・エム天神(福岡市中央区、山本博久社長)が「ホテル博多プレイス〜Bayside〜」(福岡市博多区築港本町3-16)とマンションの管理・運営を開始した。同ホテルはもともと、2008年3月に特別目的会社が約30億円を投じて建設したワンルーム・ファミリー一体型の投資マンションだったが、ワンルーム部分をホテルに改装し「ホテルF-cube」として開業していた。その後、今年2月29日付で、健康食品で有名な(株)やずや(福岡市中央区)の関連会社・(株)やず企画が同施設を取得。ホテル名を変更し、3月にプレオープンして改装を進めながら、4月に本格リニューアルオープンした。
福岡のベイエリアに立地し、マリンメッセ、国際センター、国際会議場、サンパレスホール、博多ベイサイドプレイスに近く、車で博多駅や天神から約10分で行ける。ホテルの部屋はワンルームで25m2以上、全室バス・トイレがセパレートでゆったりしており、解放感がある。1泊5,000円~で、長期滞在でも活用が可能だ。ホテル167戸、ファミリーマンション120戸、立体駐車場72台、平面駐車場20台という規模で、これらをすべてワイ・エム天神が管理・運営する。
同社は、08年2月に建設された福岡市中央区今泉の大型複合施設「天神プレイス」を、やずやが09年9月に取得したとき、同施設の管理・運営を手がけるため設立された。山本博久社長は当時、買い手がつかなかった「天神プレイス」の売買仲介者として矢頭美世子会長を説得。今回の「ホテル博多プレイス・ベイサイド」でも、ベイエリアという立地や完成して4年足らずという施設の有用性に可能性を感じ、矢頭会長に購入を決断させた。
現在は年間平均稼働率50%弱だが、「当面の目標として、ホテル天神プレイスと同じ稼働率65%を目指しています」と語る山本社長は、今後、海外からの観光客が増えてベイエリアが活気づくと見ている。博多港には今年、世界最大級の旅客船「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」(乗客定員3,838人)が 15回の寄港を予定し、アジアからの観光客が大幅に増えることが予想されている。また、ベイサイドプレイスに免税店ができれば、集客の後押しとなる。
「このベイエリアは、ますます中国や韓国からの観光客が増えると予想しています。国土交通省も福岡の開発における3大重要拠点として、博多駅周辺、天神、そしてこのベイエリアを挙げています。当社も海外観光客の受け入れ体制を強化するため、中国語、韓国語が話せる外国人スタッフをホテル内に配置する準備を進めています」(山本社長)。
近くのサンパレスとも連携し、顧客満足度を高めようとしている。同ホテルはビジネスホテルのため、大きな宴会場はない。その場合はサンパレスを利用してもらう。一方、そうした宴会などで多数の宿泊客がいた場合は、豊富な部屋数を有する同ホテルを利用してもらう。そうして相乗効果を図る。
また、新しく開業する直営の和食レストラン「博多和膳 花みずき」のシェフは、福岡市の城山観光「滝の茶屋」やサンパレスのレストランの料理長を歴任したシェフを招き、普通のビジネスホテルとは一線を画した本格的な和食の味を目指す。
(株)ワイ・エム天神
代 表:矢頭 美世子/山本 博久
所在地:福岡市中央区今泉1-2-30
資本金:800万円
設 立:2009年
T E L:092-724-4388
U R L:http://www.hotel-hakataplace.com
※記事へのご意見はこちら