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屋根の緑化で日本の住まい、そしてライフスタイルを変える(中)~(株)栄住産業
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2012年9月12日 07:00

<屋根を陸屋根に、屋上緑化・庭園の魅力>
 同社の金属防水技術『スカイプロムナード』は、木造住宅業界に新たな可能性をもたらした。宇都氏は『スカイプロムナード』の特性について、大きく以下の4つのカテゴリーを挙げている。

(1)「不燃性能」──燃えない、燃え広がらない

(2)「耐久性能」──ノーメンテナンス。日本金属防水工業会(防水材料メーカーや商社協力により設立したNPO法人)による安心の10~30年の保証体制

(3)「施工性能」──乾式工法ゆえの素早い施工

(4)「環境性能」──シックハウス(VOC)対策も、業界トップレベル


 このうち、通常の金属防水工法との競合優位性がこの『スカイプロムナード』にはある。37年間で約27万棟の施工実績を有しているが、水漏れに対するクレームの発生はほとんどないという。現在は、月間2,000棟のペースで施工している。
 そして『スカイプロムナード』の優れた品質を最大限活用し、屋根を有効的に活用できるスペースに改良する屋上緑化・庭園の事業を展開しているのである。当初は、創業期と同じように、屋上緑化・庭園に対してほとんどの工務店は理解を示さなかったと宇都氏は語る。

okuzyo_ryokuka.jpg 「今でもまだ残っておりますが、やはり『木造住宅の屋根には傾斜が必要である』という工務店の既成概念があります。日本の瓦は世界的に見ても美しい建築文化があり、それを取り払うことはあり得ないという、建築家や工務店側の想いが優先されてきたのです。
 一方、私は家には庭があることがベストだと信じています。ですが、各地区の都心部では、庭付きの一戸建てを購入できる購買層が限られてきます。東京の都心部では、25~30坪の家で土地の坪単価が200~300万円の戸建で、庭がありません。
 そこで、『スカイプロムナード』を活かした屋上緑化・庭園を手がけ始めたのが、約20年前です。バルコニーが認められるのに、7~8年を要しました。当初は予想通り、屋根をフラットにするという陸屋根での屋上緑化は、また工務店から『No』を突き付けられました。緑化・庭園にすることでの屋根への荷重の問題、そして漏水と、バルコニーと同様に、やはり長年工務店を切り盛りしてきた経営者の方は、受け入れてくれなかったケースが大半でした。
 そのようななか、やはり次世代の若い経営者が興味を示してくださり、『やってみましょう』という方々が増えてまいりました。施工して使っていただくと、同社の屋上緑化・庭園の良さを理解していただけたのです。私は、『屋根の革命』と位置付けております。漏水の問題は、先に述べました通り、当社の金属防水技術でクリアになります。屋根への荷重に対しては、従来の木造住宅の屋根は200kg前後です。当社の屋上緑化・庭園を採用すると、その50%程度の加重です」(宇都氏)。

 一般的に、屋上緑化・庭園のメリットとしては、屋根空間の有効活用、断熱効果という自然環境、エコロジーへの貢献などがある。そして条件次第では、固定資産税や不動産取得税への軽減なども挙げられる。
 「たしかに、それらも屋上緑化・庭園を施工することでのメリットです。しかし、それらよりも、もっとすばらしい効果が期待できるのです」(宇都氏)。

<ライフスタイルと情操教育へのアプローチ>
 宇都氏の『屋根の革命』は、目に見えるものだけに留まらない。同社の屋上緑化・庭園は、その先に何を目指しているのか─―。一言で述べると『ライフスタイルと情操教育への提案』である。

0912_uto.jpg 「私は、この屋上緑化・庭園によって、日本の家庭を変えてみたいと思います。先に述べた通り、『家には庭があるべきである』という私の持論です。ですが現況、そう簡単に庭付き一戸建て住宅を取得できる購入層は、なかなかおりません。スモールスペースに建てる狭小住宅が主流となってきておりますが、それらには残念ながら庭はついていないのです。
 昔の家は、庭がありましたよね。そこでは多くの植物が育ち、たくさんの生き物が集まり生息していました。子どもたちはそこで思い切り遊び、大人―すなわち親御さんはその姿を見守りながら、子どもと円滑なコミュニケーションを図れていたのです。現代社会では、各々が日々の生活に疲れ、人間関係に支障をきたしているケースがよく聞かれます。それは、家庭内でも同じです。親子の間の関係も廃れてしまったことで、悲しい事象が発生していることが散見されます。
 私は教育の専門家ではありませんが、この庭をつくることで、家庭内のコミュニケーションを円滑にできると信じております。緑一杯の空間で思い切り遊び、虫やメダカなどの生き物を育てます。それは、子どもたちだけでなく、大人も一緒にやるのです。そして家庭菜園や趣味のスペースをつくるのです。日光を浴びて自然の風を感じられる空間でもあります。この庭が、自然との触れ合いのなかで、心身が豊かになる生活を創造すると信じています。屋上の緑一杯の庭で、新たな大人の社交場として、そして親子の絆を築ける子どもたちの情操教育へ貢献できるものであることを、私たちは提案していきます」と宇都氏は、屋上緑化・庭園への熱い想いを語る。

 屋上緑化・庭園が、単なるハード面のメリットだけでなく、人として豊かな生活を創造できる──コミュニケーションを重視したライフスタイル、そして健やかな子どもたちが育つための情操教育にアプローチすること。それら自然環境、そして人間関係の豊かさにつながることを提案していくことが、宇都氏そして同社の意義である。

(つづく)
【河原 清明】

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<COMPANY INFORMATION>
■(株)栄住産業
代 表:宇都 正行
所在地:福岡市東区原田3-5-6
設 立:1976年2月
資本金:9,800万円
事業内容:屋上緑化、金属防水施工、太陽光発電システム設置他住設備機器販売
URL:http://www.eijyu.co.jp/


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