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学生たちによる政策立案(2)~賛同得られる結論どう導く
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2012年10月30日 15:33

1030_PLANNER.jpg 学生たちのPLANNER発表会を聞いて感じたこと。それは、彼らの発表方法には大きく分けて2つのスタイルがある、ということだ。
 1つは、自分たちが住む地域の問題点を掲げ、この現状を把握するために情報収集やデータ分析を経たうえで、どのような企画を提案すれば賛同を得られるかという結論を導き出そうというもの。もう1つは、自分たちが着目したテーマをアピールし、自分たちが何を問題点と感じているか、まずは人々に興味を持ってもらうということに重点を置くものだ。
 おそらくこれは、制限時間10分という時間枠のなかで、どこまで語るかを考えた際に生じた違いではないかと思う。
 16事務所すべての発表を聞いたわけではないので、個人的な印象として留めたいが、1つの発見として、興味深く感じたのはたしかだ。

 この件については、また後程述べるとして、まずは私が主に参加した予選C班での発表会について報告する。

 最初は「いとしま健康意識改革」(徳安達成糸島市議会議員事務所)の発表があった。
 糸島市では、2012年度を『健康づくりセカンドステージ』と位置づけ、全市的な取り組みとしての健康づくりを一層推進し、医療費、介護費等の増大に直結する疾病予防対策、市民の健康に関連する生きがいづくり対策などを一体的に行なう、という政策を立てている。この、同市が掲げる健康増進の試みに、市民、とくに若い人たちに関心を持ってもらいたいというのが、学生たちの立案のきっかけのようだ。

 その結果、市民が健康づくりのイベントなどに参加するごとにポイントが発行される「IGポイント(ITOSHIMA GENKI POINT)」という仕組みを作るという案が生まれた。さらに、これを個人のポイントとしてではなく、校区ごとにポイント点数を集計し、街づくりのために設定されている補助金に換金できるようにするという計画だ。ポイントが貯まれば、地域に役立つような備品の購入に活用できるという例も掲げていた。

 同市の取り組みには、15の小学校校区による地域コミュニティがあり、これを推進するプロジェクトも市政に掲げられているので、ここから『校区ごとにポイントを集計する』という発想が生まれたのかもしれない。また、現行の補助金制度が終了した場合、これを継続させるための仕組み、として考えているところも、今の取り組みのなかで不安に感じている点を捉えたという現実味が感じられた。

 発表後は、議員や他のインターンシップ生から意見や感想を聞く機会が与えられる。ここでは議員から「校区ごとにポイントを競う、という意識が、過度な競争意識を生むことにならないか」という問題点が指摘された。つまり、校区のリーダーたちが地域住民に健康促進イベントへの参加を無理強いしたりするようなことがないよう、配慮する必要がある、という意見だ。

 実際に立案が施行されれば、住民にどのような影響を与えるか、さらによく想像してみなければならない、という指摘は、他の学生たちにとっても感じるものがあったようだ。

(つづく)
【黒岩 理恵子】

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